本当は何が起こっていたのか:EメールはGSPとヘンドリクスの間にあったドラッグ・テストに関する断絶を暴露する
SB nationより
この記事はMMAmania.comのマット・ロスとBloodyElbow.comのブレント・ブルックハウス両名が共同で尽力したものだ。
UFCでアンチ-ドーピング・テストに歩を進めることは一度は容易いように見えたが、それは冗長な物語へと変貌し、ジョルジュ・サンピエールとジョニー・ヘンドリクス両名とも、UFC167の試合前に社会的な関係からくる不運な出来事に見舞われている。6月初旬、サンピエールはボランタリー・アンチ-ドーピング・エージェンシー(VADA)から要請されたテスト・プログラムに参加したい旨を表明し、その要請を彼の対戦相手にまで広げていた。ヘンドリクスは「ああいいぜ!」とすぐさま返答した、そしてその件はそこからすんなりと漕ぎ出すように思えた。
GSPはVADAテストに責任を負っているという言葉が出てきて、その決定をUFC社長デイナ・ホワイトは「少し気味が悪い」と評した、「行政によって検査されている」ファイターに対して余分な検査を強いる必要などまったくないからだ。
その後先週になって、ヘンドリクスがテスト・プログラムに参加するためのVADAの書類を決して提出しなかったことが明らかにされた。ヘンドリクスのマネージャーであるテッド・エルハートはBloody Elbowに対してその状況における彼らの選択について説明し、彼らはVADAのテストに不安を感じているために、彼らのキャンプはネバダ州アスレティック・コミッション(NSAC)が提案した、WADAが認証した機関の一つであるソルトレイク・シティ試験所を通じてテスト・プログラムを実施するというアイディアを代わりに検討しているとのことだった。その状況はボクサーのティモシー・ブラッドリーとファン・マヌエル・マルケスに先日起きた、彼らのテスト・プログラムをVADAでやるかUSADAでやるかで合意に至れなかった時のことに酷似するようだった。
それは通常のNSACの検査よりもより包括的で、WADAが禁止する物質全てを検査することとランダムな要素をサンプルとして収集することを含んでいたが、その計画もまた頓挫した。エルハートはそれをサンピエールのせいにしようとした、各キャンプがNSACのテスト・プログラムに賛成しそうだった後の彼の疑わしい行動を非難することによってだ。
「一週間後、GSPの代理人はWADAがどうやってテストするつもりなのかについて15から20の質問をあれやこれや尋ねてきたんだ、彼らはどうやってテストをやるのか、彼らはどうやってこれをするつもりなのかと山ほどの質問をね。」とエルハートは言った。「彼はあらかじめ時間を決めておきたがった。もし彼らがいつ来るのかを知っていたら、それはランダムじゃない。彼はWADAが何に対して検査するのかと質問した、そしてそれはもう一つの危険信号だ。なんであなたは彼らが何に対して検査するのかを気にするんだ?もしあなたがシロなら、あなたはシロだ。私達は一つも質問しなかった・・・私達はWADAでテストする準備がもうできている、それが私達がやりたいと望むものだ、そして彼が望まないものだ。」
SB Nationはキース・カイザーと話をした、NSACの執行役員で、ブラッドリー/マルケス戦で使われたのと同じ検査手法でやることに各キャンプが賛同していたのだという意見を後援した人物だ。
「私は彼らに、私達があの試合(ブラッドリー/ティモシー戦)のためにどうやってやっていたのかを知らしめた、そして私は彼らにあれらのパーティで話したのと同じ事を話したのだ。」とカイザーは言った。「私は言った、『私達はこの研究所を通じてテストをする。』と。彼らはWADAリストを使っているんだ。彼らはWADAの実施計画を使用している。お二人とも正確に同じだけの時間で検査されるだろうし、彼らは血と尿を検査されるだろう。それが私達がここで明かせる範囲だ、なぜなら私達はロード・マップを与えるつもりはないからだ。」
カイザーは電話の最後に、新たな実施計画によって皆が幸せになりそうなことを明らかにした:「彼らはそれに満足しているようだった。私は彼らの質問に答えた。だが私達がどれくらい頻繁にテストをするのか、何度テストするのか、私達が使用する正確な検査手法は何かといったことについては、私は話すつもりはない。私は検査されようとしている人に対してその情報は与えていない。そして彼らはそれにOKを出したようだ。」
だがその後、質問の束がカイザーのインボックスを攻撃し始めた。「私はチームGSPから他にこれらの質問全部をもらいはじめたんだ。私は彼らに答えたし、それで十分だと思った。その後私はGSPからさらに多くの質問をもらった。それから私は『おいおい・・・』という感じになったので、後ろに下がって、電話を取り、私は言ったんだ、『もし君が追加の検査をやりたくないのならそれでいいんだ。これはやるか、さもなければという状況じゃない。もし君が私達に精度を増した検査をするよう望むのなら、このようにして君はやることになる。同様に、君が他の検査をやっているかどうかということに、そのことはなんの根拠もなければ関係もないだろう。』」
「『代替か追加として君がVADAなりUSADAをやりたいのなら、それは全然関係のないことなんだ。その質問は(UFCの弁護士のマイケル)メルシュが君たちに知らせたがっていることだし、彼自身のために理解したがっていることだ、私達がブラッドリー・マルケスのためにどのような検査をしているかについては、私はこれを君に話している。もし君がVADAの検査を追加なり代替として使いたいのなら、おやりなさい。だがもし君がこれをやりたいと望むのなら、この検査はこのようにして行われるだろう。それは交渉に対して開かれてはいないのだ。ロビー活動に対して開かれてはいないのだ。アスリートが望んだり欲したりするようなものにそれを作り変えるあらゆる試みに対して開かれてはいないのだ。』」
カイザーにとって、それらの質問は彼らが検査を決意するための試みだったように見える、終いに彼は飽き飽きしていた、「その後それはまるで『おいおい』という感じになった。『この件がうまく運んでいないのはあまりにも明らかだ。我々は我々のテストを我々のやり方でやる、我々はそういう選択をする、だからコミッションを通じた高精度検査については忘れよう。』」
カイザーは強調した、検査実施の合意に至らなかったその失敗は、各々のファイターの告発として見られるべきではないと。「私はアスリートというものがお互いの発言を非難したがることを知っている、『もし貴様が私が望む検査をやらなかったら、貴様はクロに違いない。』だがあれはそうじゃない。彼らは彼らがしたいことをやることができる。我々は我々が決定した方法で彼らを検査する、だから我々はとても素晴らしいクリーンな試合を見られるだろう。」
「それはあるポイントにたどり着いた、私はそれをこう呼んでいる、『20の質問』と、私がすでにお答えしたいくつかの質問は実施されるだろう特定の検査は何かというものだ。」とカイザーは言った。「我々はこういうアスリート達に我々が実施するだろう特定の検査が何かということを話すつもりはない、なぜならその後で彼らは実施しない特定のテストが何かを知ってしまうからだ。頻度についても話さない。彼らに検査のことは話さない、間違いなくね。とても見当違いのように見える他の質問があった。」
カイザーは終いには質問に答えるのにうんざりしていたと主張した:「私はとうとう言ったんだ、『なあ、我々は我々独自のテストをしているんだ。心配するな。こっちにはなんの興味もありゃしないんだ。』それから彼は返信した、『いや、いや、いや、我々はいまだ興味を持っている。だが私は向こう10日間は暇が無いんだ。Eメールか電話では私に連絡できない。だが私達にこれら全てを送っておいてくれ。』そうじゃない、たとえ君が私と連絡が取れなかろうと、そんなことは問題じゃないんだ。それ以前すら論点などありはしなかった。今もありはしない。」
彼はテスト・プログラムが頓挫するまでのEメールのやり取りまでも提供した。それはルドルフ・ボーリューによる、サンピエールのキャンプが質問を投げかけてきたことから始まっている。カイザーの返答はそのEメールに太文字で加えた。
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De :キース・カイザー
Envoyé : 14 août 2013 13:25
À : 'ルドルフ・ボーリュー'
Cc : フィラス; マイケル・メルシュ; テッド
Objet : RE:
Eメールありがとうございます。
以下の回答をご覧ください。
キース・カイザー
執行役員
ネバダ・アスレティック・コミッション
From: ルドルフ・ボーリュー
Sent: 水曜日, 8月14日, 2013 5:39 AM
To: キース・カイザー
Cc: フィラス、マイケル・メルシュ
Subject:
ごきげんよう、キース・カイザー
2点質問があります。
私は件のソルトレイク・シティ研究所によって検査されるであろう物質の正確なリストを知りたいと思っておりますが、いかがでしょうか?
(カイザーのコメントは赤字表記)
WADAの禁止リストをご覧ください- http://www.wada-ama.org/Documents/World_Anti-Doping_Program/WADP-Prohibited-list/2013/WADA-Prohibited-List-2013-EN.pdf
各テストの検出限界はどれくらいになるでしょうか?
テストに使われる全ての方式は、WADAの技術文書と一致しています。
MRO(メディカル・レビュー・オフィサー)はどなたでしょうか?
コミッションの顧問研究医師であるドクター・ティモシー・トレイナーです。
IRMS分析は19のノルアンドロステロン、テストステロン、DHEAなどの物質を含むのでしょうか?
そのような分析はコミッションの裁量次第で可能であり、実施されるかもしれません。
感謝いたします。
ルドルフ
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次の質問セットは二日後だった。
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From: ルドルフ
Sent: 金曜日, 8月16日, 2013 9:08 AM
To: キース・カイザー
Cc: フィラス、マイケル・メルシュ・テッド
Subject: RE:
ごきげんよう。
ジョルジュと彼の医療アドバイザーと相談した結果、私どもはさらにいくつかの質問をさせていただくことになりました。(以下をご覧ください)
私もまたある点を明確にしたいと思います、VADAは以前フィラスが電話で主張した、検査を後援するようなことは全くございません。それは誤解でした。VADAの検査をするファイターはそれぞれ7500ドルの費用が掛かりますが、SMRTL研究所の費用の見積もりと合わせて2万ドルの全コスト中5000ドルをVADAが負担してくれるのです。
1‐我々にネバダ・アスレティック・コミッションのポリシーと手続き一覧を提供していただけますか?(目標管理も含みます)。
あなたのポリシーのコピーを提供してください。すべてのコミッションの規定はhttp://leg.state.nv.us/NAC/NAC-467.htmlで探せます。
2‐私はあなたがネバダ・アスレティック・コミッションがソルトレイク・シティ研究所を使用するだろうことを示していたのを知っています。あなたが使う予定の負債調査会社を確認していただけますか?
不可
3‐ネバダ・アスレティック・コミッションにはこのアンチ-ドーピング・プログラムのための保険がありますか?
ありません、コミッションは行政機関です。
4‐ネバダ・アスレティック・コミッションはオリンピック・レベルの検査を用いるWADA認定機関によるこれら非公表プログラムをどれくらいの期間指揮してきたのですか?
コミッションは今夏からSMRT研究所と直接に作業してきました。あなたもまたHGHとEPOのテストをする、もしくはしようとしているのですか?私はすでにあなたにテストはWADAの禁止薬物リストに基づくことをお知らせしました。- http://www.wada-ama.org/Documents/World_Anti-Doping_Program/WADP-Prohibited-list/2013/WADA-Prohibited-List-2013-EN.pdf.
5‐何人ほどの選手がこのプログラムに基づいてネバダ・アスレティック・コミッションによって検査されてきたのでしょうか?
コミッションは約50人ほどのアスリートに対してOOC検査を実施しました。
感謝します。
ルドルフ・ボーリュー、CFA
パートナー-LB3i Sports
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わずかに一時間ほど後、メルシュが継続中のやり取りに返答してきた。
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From: マイケル・メルシュ
Sent: 金曜日, 8月16日, 2013 10:18 AM
To: ルドルフ
Cc: フィラス、テッド、キースカイザー
Subject: RE:
ルドルフ、
私はちょうど君に電話しようとしてたが返事が無かった。私はジョルジュが利用できるオプションはこの前の電話の最中にはっきりしたと思ったが、どうもそうではないようだ。
ネバダ・アスレティック・コミッションはこのプロセスに携わろうと申し出ることでジュルジュの頼みに応じているのだということをどうか理解して欲しい。ジョルジュにとって、彼らに関わってもらう恩恵とは、それがあらゆる試合前の検査手続きと、試合前検査から生じるかもしれないあらゆる結果に妥当性をもたらしてくれることだ。私が思うにカイザー氏は明らかにしてくれた、もしジョルジュが彼らに関わって欲しいのならば、彼には従うよう望む非常に厳格な手続きがあるし、もしジョルジュが言われた手続きに従わないことを選んだならば、それは彼の選択だがNSACはネバダ州の法律の下、従来通りのアスリートのドラッグ・テストに携わる以上には関与しないだろう。
そういうようなまとまった手続きの問題はすでに議論された。彼らのメディカル・オフィサーが誰かということとソルトレイク研究所がネバダ・コミッションとのコンサートでは全て支持をするだろうということもまた君に説明があった。
おさらいになるが、ジョルジュのための選択肢はとてもシンプルなものだ:
1) NSACと共に動くことを選び、執行役員のカイザーの極めて明瞭な指示に従って追加のドラッグ・テストに支払いをすること、これは我々がテッド・アーレンス、カイザー氏とコミッショナーのアギラールと共に電話で十二分に話し合われたことだ。
2) NSACには試合前の関与を要請しないことを選ぶ
我々が電話で議論したとおり、ジョルジュはここでのゴールは確立したようだと述べた、医学的検査を通じて、ジョルジュは「クリーンな」ファイターだということがそれだ。君はNSACとVADAのどちらとも、そのことを打ち立てるために活動する必要は無いというのが私の意見だ。君は気づいているかもしれないが、モントリオールには認証を受けたWADA水準の研究所があるんだ、そこで君は一緒に活動できるし、それか単に医学的検査を受けることが出来るんだ、このことを打ち立てるために君が選んだ、委員会の認定を受けた専門の内分泌医によって実施されてね。
同様に、もしジュルジュがVADAと共に動くことを選ぶのなら、それは彼の選択だが、カイザー氏が説明したとおり、VADAはライセンス発行とネバダ州内での選手の検査過程において何の役割や重みも持たない。その問題に対するあらゆる他の権限も無い)。加えて、ヘンドリクス氏はネバダ・コミッションが関与したあらゆるテストには喜んで参加する一方で、VADAと共に動くことは我々の電話で言及された理由と、このEメールの上のほうで言及された理由から不愉快だということを明示してきた。
だから繰り返しになるが、その決定はジョルジュに責任がある。彼が決定することを私に知らせてくれ給え。
ありがとう。
マイケル・メルシュ
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マイケル・メルシュ氏のEメールの趣旨が説明していることについて尋ねたとき、UFCの代理人はシンプルに付け加えた、「そのEメールはかなり自明なものだ。我々はNSACとサンピエールと、VADAを利用することを選んだ彼のキャンプを通じてドラッグ・テストの橋渡しをしようと企図していた。」
それは、カイザーがGSPは数時間後に実際に断ると主張するほうに動くのに必要な全てに見えた。
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Le 2013-08-16 à 14:32, Keith Kizer a écrit :
メルシュ氏とボーリュー氏へ:
お二方ともEメール感謝します。フィラス氏の不正確な説明を暴露してくださったルドルフ氏のプロフェッショナルさには特に感謝いたします。
私はどの質問にもお答えできて嬉しいです(それと-あなたの最後の質問への私の答えは下をご覧ください)。しかし、コミッションはテストを指揮、もしくは作り出すあらゆる資格を認可しません。これは不適当なだけでなく、コミッションが考慮すらしないだろうことです。
私はサンピエール氏のコミッションによるステロイドとドラッグのテストを強化して欲しいという要請を辞退する最後のEメールを受け取るでしょう、それが彼の選択です。もちろんサンピエール氏とヘンドリクス氏はコミッションによるあらゆる全てのテストを受けねばなりません。
キース・カイザー
執行役員
ネバダ・アスレティック・コミッション
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ちょうど24時間後、ボーリューは返答した、サンピエールはNSACのテストを受けるし、自身でVADAテストもまた付け加えるだろうと言うのだ。
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From: ルドルフ・ボーリュー
Sent: 土曜日, 8月17日, 2013 6:52 PM
To: キース・カイザー
Cc: マイケル・メルシュ、フィラス、テッド
Subject: Re: RE:
やあ皆さん。
我々は今日ジョルジュと話し、彼はあなたの情報によって決定を下しました、ジョルジュは決断しました、もしジョニー・ヘンドリクスがVADAをやりたがらず、あなたが提案されたネバダ・アスレティック・コミッションによって強化されたステロイドとドラッグのテストを好むのなら、ジョルジュもまたそれをやるということを、VADAのテストに加えてです。
私は8月27日までオフィス外にいてEメールやボイス・メールにアクセスしないでしょう、ですがその間に我々に全ての書類、コミッションによるそういう強化されたステロイドとドラッグのテストを続行するために必要な、詳細な送り状と支払いの案内書を提供してくださるようお願いします。
敬具
ルドルフ
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カイザーにとって、ボーリューが10日間オフィスを出払うというのは長すぎた、その間にNSACに書類、送り状に強化されたテストへの支払い方法を提供して欲しいという彼の要請にもかかわらずだ。その検査はオフだったのだ。
「私はこのことでジョルジュを非難しない、だがジュルジュ側の人たちは山盛りの質問をぶつけることで事態を混乱させはじめる決定をした、ある質問は適切だったしある質問はそうではなかった。」とカイザーは説明した。「そして彼らは質問し続け、それからとうとう彼らは連絡できないし少なくとも10日間はどんな手段でも接触できない状態になってしまった。それが『ノー』ということだと理解するのに天賦の才は必要ない。それは言葉による『ノー』や文字で書かれた『ノー』以上の、誰かの怠惰による『ノー』だ、だが君は自分でEメールを読めるだろうし、自分で結論を出せるだろう。」
ボーリューがSB Nationに語ったところによると、彼が尋ねていた質問はすべて「アンチ-ドーピング・プログラムの質を評価する際に必要な質問だ。それについておかしな点はない。」ということだ。
そして、ボーリューはイエスと言ったものの、10日間も連絡が取れない状態になることによって「ノー」という答えを与えていたのだというカイザーの主張に話が及んだとき、ボーリューは答えた、「Eメールの中で、ジョルジュからのイエスより他のあらゆる意味を読み取れる可能性は無い。それは他に解釈の余地がないほどにクリスタルのように明らかだ。」
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「基本的に相手を検査しようという考えを持つことはある種の衝突を生み出すのだ。」とカイザーは彼のVADAテストへの意見と、ヘンドリクスのキャンプがGSPはその機関とあまりにも近しい関係を持っていると感じていることについて説明した。「だが私が言ってきたとおり、さらなるドラッグ・テストはよりいいことだ、だからもしジュルジュが自分を検査したいのならば、おやりなさい。どのみちそれは何の証明にもならない。もしジョニーが余剰のドラッグ・テストに金を払いたくないのであれば、それもどのみち何の証明にもなりはしないのだ。私は補助的なドラッグ・テストに何の問題もない。だが私はそれをやらないことにも何の問題もないのだ。」
カイザーにとって、彼らのテストは十分に効果的だった:「我々は我々独自のテストやるだろう。我々は去年かそこらに17人の人間を捕まえた。他の誰かがそれを言えるかどうかは知らない。私はそのことに満足している。大はいつだって小を兼ねる、だからもし彼らが追加でテストをしたいのなら、それはいいことだ。だが私はファイターに追加のテストをさせようとプレッシャーをかけることがフェアだとは思わない、彼がそれに金を払おうと払わなかろうとね。」
そのプレッシャーはカイザーが主張するには存在しており、そのことをMMA junkieのステファン・マロッコから知らされたのだと彼は言う。「さあこれは深刻な問題だ。そしてそれは不幸なことだ。これは一ヶ月前に起こった。それは誰のビジネスでもなかった。誰も私にそのことについて尋ねなかった。そしてその後マロッコから私に電話があって、VADAから人々にバッシング記事を書かせようとする圧力がかかっており、ヘンドリクスをいじめてこの問題に参加させ、このテストを受けさせようとしていると言うのだ。」
SB Nationはマーガレット・グッドマン、VADA社長と話をし、「VADAの圧力」がメディアにプレッシャーをかけていたという意見に何かしら真実があるだろうかをEメールで尋ねてみた。
「もちろんそんなことはありません。VADAの圧力ですって??私にはそれが意味することすらわかりません。私には彼がその主張で言及していることに何の考えもありません、しかしもし人々がVADAに参加しないことを理由にアスリートを「バッシング」したり「いじめる」記事を書いたり公的な主張を作り出しているのであれば、そういう人たちはまちがいなくVADAとなんの提携関係もないですし、VADAはそういう行為を許しはしません。」とグッドマンは続けた。「VADAはヘンドリクス氏と彼のVADAのプログラムに参加しないという決定を尊重しています。私はサンピエール氏とヘンドリクス氏ともに彼らのクリーン・スポーツへの献身は賞賛されるべきと信じています。VADAと提携している方々のみ我々のウェブサイトに掲載しております、そしてもしそこから「バッシング」や「いじめ」をしている誰かが出てきた場合、それはアンフェアであり、VADAのせいにするのは完全にお門違いです。」
加えて、SB Nationはマロッコに話をし、彼がメディアを操作しようとする「VADAの圧力」についてカイザーに話したという確証があるか尋ねた。マロッコは言った、彼はそん内容は少しも言ってはいなかったと述べた;彼は単に、一般的なレベルでそのシチュエーションの詳細についてカイザーに話したり尋ねたりしていただけだった。
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正確にはVADAの検査コストのどれほどがサンピエールによって支払われるはずだったのか、そしてどれほどがVADAによって賄われるはずだったのかをめぐる混乱について見識を問われたとき、グッドマンは次のような返答をした:「最初はフィラス・ザハビが7月2日に我々にコンタクトを取ってきて、両ファイターがテストを今すぐ(試合の4ヶ月前)始めた場合の見積もりについて聞いてきたのです。VADAはそれより以前に、GSPのチームの誰からもコンタクトを受けていませんでした。」
「過去、VADAは寄付を通してファイターを後援、もしくは部分的に後援してきました、そして資金調達したときにアスリートの費用を援助してきました。その時我々はわずかに余剰の資金があり、そのプログラムが4ヶ月後だったので、私は彼にVADAは費用の25パーセントを資金援助できますと伝えました、そしてそのコストは各ファイターあたり1万ドルずつだったでしょう(VADAが各ファイターに寄付を通じて2500ドルずつ援助するのと合わせて)。グッドマンは続けた、『しかしそれが起きることはありませんでした、なぜなら何週間も経ってしまいましたし、VADAはどちらのファイターからも何の申し込みも受けなかったからです。8月29日に、GSPは彼の申請書を提出しました、そして彼のプログラムは9月の頭に始まりました(最初にコンタクトを取り見積もりをもらってから2ヵ月後)。VADAのプログラムにかかる費用は間違いなくそのプログラムの期間とファイターの所在地次第です。この時点での費用はファイター一人あたり8000ドルで、VADAはもはや資金援助するだけの資金がありません、だからGSPは全プログラム費用を払いました。』」
彼女はまた、ヘンドリクスのキャンプから浮上した懸念ついても言及した、GSPの写真がVADAのウェブサイトに出ているという意見だ:「ついでながら、私はヘンドリクス氏がVADAのウェブサイト上にGSPの写真が投稿されていることについての懸念を述べられていたことを理解しています。ですが、VADAはVADAのプログラムに参加されたそれぞれのアスリートに対してそうやってきましたし、ヘンドリクス氏がそのプログラムに志願することを選択した場合には同様のことをするでしょう。」
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SB Nationと話している中で、カイザーは以前からVADAテストに抱いていた意見を興奮して持ち出した:「我々にはレイモント・ピーターソンの例がある、不幸にも我々は少々遅れてそのテストの結果を得た。そのテストは、そのケースではVADAだったが、彼らは我々に結果をよこすのを延期し、不幸にもレイモント・ピーターソンは差し替えできなかったために全てのカードがキャンセルになった。もし彼らがもっと早く私達に言ってくれれば、プロモーターは誰かを見つける時間があっただろうに。」
カイザーの意識の中では、それはピーターソンの敵であり、一般のボクシング・ファンを苦しめたものなのだ。
「本当に被害を受けたのはアミール・カーンだ、彼は全ての検査をパスした。その試合はキャンセルされた、そしてファンと、払い戻し不可の飛行機チケットを持っていた人たちは、これら全てのせいで本当に被害を蒙ったんだ。そしてもし彼らが我々にせめて一週間早く伝えてくれたら、Golden Boyはピーターソンとカーンの代わりを見つけ出す時間が持てただろうし、彼のファン達は満足しただろう、だが不幸にも、彼らはその結果を我々に見えないようにしたんだ。」
グッドマンはピーターソンの状況においてのVADAの意見を提供すること、それが意味したこと、そしてむしろ、サンピエール/ヘンドリクスの試合について尋ねられた:「不幸なレイモント・ピーターソンの状況に関しましては、VADAがコミッションに『A』の結果を報告できていたほうがより望ましかっただろうことに私も賛成いたします。不幸にも、そのときには二つのことが我々がそうすることを阻んでいました。最初に、その時点での我々の結果管理ポリシー(それは我々のウェブサイト上で公的に入手できます)は、VADAは一度『B』の確認が完全に取れた場合にのみ結果を報告するというものでした。VADAの目的はアスリートを監視することでしたので、このポリシーは不利な結果が確認されるまでアスリートの名誉を保護することを目指したものでした。」
「アスリートが『A』の結果を発表することを阻むものは何もありませんでした、しかしVADAは契約的に支持できなかったのです。二つ目に、プロモーター(彼がテストの費用を払っていました)はVADAに、『B』サンプルが『A』サンプルを確かなものにするまでは、陽性検査をコミッションに知らせないようにすることを特に要求していました。
「当時この要求は我々の結果管理ポリシーに合致しましたので、」我々はそれにOKを出しました。」とグッドマンは続けた。「しかしあの大失敗が起こった後、VADAは現実世界に即したそのポリシーの適用をを分析し、そしてそのポリシーを変更しました。現在、アスリート達は適当なコミッションに全ての結果が通知されることに賛同しなければなりません、それは予備的な『A』の結果も含んでいます、そのプログラムに申し込む条件としてです。誰も―アスリートやプロモーターも含めて―コミッションに全ての結果を報告するというこのポリシーを除外して契約することは誰にもできません。これ以降、全てのことがずっとスムーズに運ぶようになりました。」
最後に、どうやら関わった全ての派閥の間にあった不信感が、いつもと違った時間に行われる試合を導き、あらゆるタイプの包括的なアンチ-ドーピングをいつものようなビジネスに変え始めてしまった。そしてファンとメディアに、彼らの動機はテストを失敗させることだったと結論付けることを許してしまった。
これは悲しみを思い起こさせるものとして何度も役に立ってきた、アンチ-ドーピング・プログラム・ネゴシエーションと関わりを持つことは、ファイターにとって単なる金銭的な負担以上に大きなリスクとなるのだ。なぜなら彼らはしばしば象徴として使われ、第三者のテストはテーブルから取り除けられるかもしれず、それによってファンとメディアの間のファイターの評判は彼らの判断次第で危うくなるからだ。
追記:キース・カイザーは我々にコンタクトをとって主張するには、彼が「そしてその後マロッコが私に電話して言ったんだ、VADAが圧力をかけてバッシングの記事を書かせようとし、ヘンドリクスをいじめてこの件に関わらせてテストを受けさせようとしている。」と言った時、実際に彼が言わんとしたことは、マロッコがそれについて彼に話したことの代わりに、マロッコの「VADAの圧力」と話したのだという。
文章中に見られる引用は、カイザーがインタビュー中に話したものであり、記事本文中に変更せずそのままにしてあります。
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というわけで、GSPとヘンドリクスのドーピング論争完結編でした。カイザーがメールを全部晒したことで大分すっきりしましたね。カイザーのおっちゃんがいい味出してます。執行役員でありながら「メール攻撃うぜー!」とはっきり言うあたり、なかなかに面白い人です。
結論からいえば、ヘンドリクスは被害者ですね。あとは各陣営がそれぞれ腹に一物あったためにわけがわからなくなった感じです。軽くまとめておきますと、
GSPサイド
GSP:MMAのドーピング検査強化を望んでいる。今回の件では、自分のドーピング疑惑を晴らすのが主な目的だった。交渉ごとにはあまり関わっていない。ヘンドリクスに自腹を切るから検査を受けさせようといいだしたのがGSPかは不明。もし言いだしっぺならGSPも問題アリ。
フィラス・ザハビ:交渉を担当。名前をよく見るGSPチームのスタッフ。VADAにコンタクトを取ったのもこの人。VADAの資金援助を勘違いしていたせいで事を荒立てる。そもそもの問題の発端っぽい。こいつが余計なことをした可能性は高そう。
ルドルフ・ボーリュー:交渉を担当。この人がGSPの代理人かな?質問攻めでキース・カイザーをキレさせる。NSACに従うから書類を寄越せといいながら、事務所を空にして検査をすっぽかす。本人曰く他意はないとのことだが、非常識ではあると思う。というか別の人に頼めばいいんじゃないのか。
中立
マイケル・メルシュ:UFC代理人。すごく冷静。今回の件を非常にわかりやすく整理し、かつそれぞれの面子を立てるというさすがの交渉力。間違いなく仕事が出来ると見た。
コミッション
キース・カイザー:よく名前を見るNSACのお偉いさん。GSPサイドが検査に干渉しようとするのにキレる。GSPサイドに対して言ってることはとても正論。ただVADAに興行をぶち壊された恨みが凄まじく、VADAが圧力をかけたという陰謀論を展開して周囲を困惑させる。
VADA
マーガレット・グッドマン:VADAの代表、女性。かなり頭が良さそう。以前ボクシングの興行をぶち壊したことを素直に認め、ポリシーを改正した。カイザーの陰謀論に戸惑う。お金に余裕があるときは検査費用をある程度負担してくれるらしい。言ってることに矛盾は特にないので、この人は問題なさそう。でも推理小説だとこういう人が犯人だったりする。
ジョニー・ヘンドリクスサイド
ジョニー・ヘンドリクス 今回の被害者。検査するならコミッションをかませろよという至極真っ当な意見を出すも、検査を拒否したなどと言われマジギレ。マネージャーからもろくに情報を貰っておらず、ちょっと気の毒なマリモさん。タイトル戦ではたぶんGSPを殺しに行くと思う。
こんな感じですね。自分の意見としては、どうもGSPの取り巻きに問題があるような感じですね。彼らがVADAを使用したい、というのは別にいいでしょう。ただその場合でも、行政の認可が必要なのは当たり前のことですので、NSACの指揮の下、VADAなりを使って検査をする必要があります。にも関わらず、GSPサイドはそれに難色を示したわけです。そして執拗に検査機関について、検査するスタッフについて、さらには禁止物質から検査方法に日時など、聞いても答えてくれるわけが無いのが明白なことまでしつこく聞いてきたわけです。
最終的にキース・カイザーがぶちギレて、電話で「なんなの?おまえらがやりたいって言ったんだろ?コミッションが関わるのがイヤならやめるか、勝手にやれよ。コミッションの検査の仕方に干渉なんかできるわけねーだろ。」という至極当たり前のことを言う結果になりました。
今回の件では、ザハビが資金援助を誤解してたり、コミッションに従うといいながら約束をぶっちぎったり、ヘンドリクスに検査を強要したりとGSPサイドに明らかな問題があります。GSPが関わってるかは不明ですが、なんとなく取り巻きの暴走のような感じがしますね。
自分の潔白を証明するために言い出したことなのに、変な質問を繰り返した挙句にコミッションの関与を拒否したことで、結果的にGSPへの疑いはより色濃くなったように思います。本当にクリーンなら、コミッションの関与をそこまで嫌がる必要が無いからです。誰のせいか知りませんが、墓穴を掘るとはこのことです。さらにヘンドリクスを怒らせたため、タイトル・マッチでのビッグ・リッグの左拳の破壊力は当社比五割り増しでしょう。資金援助も受けられず、いい事は何一つなかったように思います。
とりあえず、潔白を証明したいなら自分で勝手にやりましょう。人に検査を受けることを強要するのは、たとえ費用を負担したとしても極めて無礼な行為です。それは暗に相手のドーピングを指摘しているからです。私は基本的に検査で引っかからない限りは疑いませんが、その私でも今回のGSPサイドの行動はかなり疑わしく思えました。ショーグン・フアの件もそうですが、選手にとって周辺のスタッフの質は、もしかしたら選手以上に重要なのかもしれません。
あとキース・カイザー、気持ちはわかるが落ち着け。興行ぶち壊されて相当文句を言われたからか、VADAへの恨みが半端ないですね。面白いんですが、陰謀論をぶちまけてはいけません。もしかして昔VADA代表に振られたとかそういう過去があったりするんでしょうか?カイザーの恨み節も、今回の件をややこしくした一因な気がしますw
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