2013年2月12日火曜日

ペティスのコーチが語るアルド戦の鍵は「レッグキックのブロック」

UFCライト級のアンソニー・ペティスはフェザー級チャンプジョゼ・アルドに挑戦するために階級を落とすことになるだろう。ペティスのコーチであるデューク・ルーファスがルーク・トーマスに語ったアルドを倒すための鍵、それは「レッグ・キックのブロック」だった。


bloodyelbow.comより

MMA Fightingのルーク・トーマスはデューク・ルーファスと共に席に着いた。彼はUFCライト級の選手で、フェザー級王者ジョゼ・アルドに挑戦するために階級を落とす予定であるアンソニー・ペティスのコーチである。トーマスはルーファスにアルドを倒すための計画について少しだけ語ってもらった。

トーマス「彼が弱体化するという批判は的を射てると思いますか?」(訳者注 ペティスの減量による弊害を聞いていると思われます)

ルーファス「彼は今動き出したばかりだ。彼はとても爆発力のある男だし、試合で終盤になってもあがき続けるだろう。彼はとても危険な男か?そうだ。彼はとてもテクニカルでアグレッシブか?そうだ。もしベストになりたいと思うのなら、ベストを倒してこなければいけないし、だからアンソニーは大きな賭けになる選手だ。彼は大きな賭けになる試合を愛しているし、こういう試合は彼からベストを引き出してくれるし彼にモチベーションを与える。私は彼がやる気になっているのを見るのが大好きだ。彼は毎試合自分自身をまさに生まれ変わらせる。良かったことにアンソニーは体重を多くカットしない。ここ3試合で彼はサウナにすら行かなかったし、彼はダイエットと栄養にとても気を配っている。だから夏に予定されている試合で私たちはアドバンテージを得られるだろう。夏はとても湿度が高いし暑くなる、そしてそれは彼にとって145ポンドに作り上げるのをより簡単にしてくれるだろう。」

トーマス「私はあなたに全てのゲームプランを教えて欲しいとは思っていません。しかしもし一つだけ言うとしたら、アルドに対してアドバンテージを得られる可能性がありそうな技術的な穴とはどういうものですか?」

ルーファス「私はそれを穴というつもりはない。しかし、一つはローキックだ。レッグキックは問題にはならないだろう。レッグキックはクールな技だ。誰かがそれをどう防御するか知るまではね。それをどう防御するか知ったとき、彼は傷つくことになる。アルドだ。アンソニーじゃない。それは多くの人間にトラブルを与えてきたことだし、アンソニーがセローニに対して実際によく準備してきたことだ。そしてそこにもまた何の問題も無かった。彼が放ったあのレッグキック、皆はアンソニーがそれをブロックし、すぐに打ち返すのを見ただろう。彼がそれ以上一発でもレッグキックを放つのを見なかっただろう。」

「MMAをやってる連中のレッグキックのブロックがクソなのは事実だ。彼らはテイクダウンを心配するあまりに時折レッグキックのことを忘れるし、ローキックを多く放つのが好きな選手を見たときにローキックに対して備えだす。他のスポーツにおいてこれらは一般的なことではない。というのも皆はそれをどうやって防げばいいか知っているからだ。私がこれから言うことは、明らかにアルドのゲームに影響を与えるだろうことだ。キックは完全に打てなくなるだろう。アンソニーのほうがアルドより速く、だから手やその他の武器も、彼が膝を打とうとするときもアンソニーは彼の前にはいないだろう。そして私は断言できる、アルドは彼に何もできはしないだろう。」

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ペティスのコーチによる対アルド戦の鍵についてでした。エドガーとの試合でも猛威を振るったローキックですが、エドガーはTDスキルでそれを途中から無効化することに成功しました。しかしそれまでに何発か貰っていますしそのどれもがかなりの有効打で、立ち技的なローキックディフェンスはほとんどできていませんでした。

私はローキックの有効な防御方法についてキックボクサーの友人に聞いたことがあるのですが、基本的にカットしても痛いものは痛いそうですwだから打たれたら必ず打ち返す、蹴られっぱなしにしないというのがとても大事だそうです。ただアルドのローキックはタフネスの塊であるエドガーすらバランスを崩すほどの破壊力ですし、カットしたとしてもあれを受けた後に打ち返すのは至難の業ではないでしょうか。それよりもリーチ差を活かして距離を取り、うまく足を引いて避けるほうがいいかと思います。

MMAではテイクダウンがありますから、ローキックへの防御ばかり考えているとタックルで転がされますし、テイクダウンされたほうがローを一発貰うよりはるかに影響が大きいのでついついTDディフェンスを優先してしまうのはしょうがないところでしょう。だからこそ、エドガーやGSP、ヴェラスケスなどのトップレスラーたちはローを必ず混ぜてくるのだと思います。

ただ、相手がアルドのようにTDをしてこないと予想される相手であればローキックの防御を優先するのは確実に活きて来ます。もし本当にペティスがアルドのあのローキックのスピードに対応できて、ローキックにパンチカウンターなどをあわせることができるのであればこれは相当なアドバンテージになり得ます。

またペティスは身長も177と軽量級では高く、アルドよりもリーチで相当なアドバンテージがありますから単純な蹴りの打ち合いでもペティスはそうそう負けないだろうとは思います。

スピードでは明らかにアルドが勝っていると思いますが、リーチを勘案すれば単純なストライキング勝負ではかなりいい勝負になるのではないでしょうか。確かにペティスに挑戦権が与えられるのは少し微妙ですし、他のフェザー選手からすれば腹が立つ話ではあります。もしこれでアルドが負けでもしたらかなりややこしいことになるのは間違いありません。しかし、それらに目をつぶってでもUFCでトップレベルのストライカーによるハイスピードのスタンド勝負が見たい、というのが正直なところです。いや、あまりよくないことだとも思うんですが見たいものは見たい・・・w