2012年11月16日金曜日

フレディ・ローチ、アンデウソンのスタイルについて語る

Freddie Roach.jpgフレディ・ローチは語る、アンデウソンのスタイルを
知っている、そして来るべき試合に備えてGSPを
鍛えたい、と。

Sherdog.comより 右 フレディ・ローチ

フレディ・ローチはアンデウソン・シウバとGSP双方と一緒に練習をしたが、もし二人が戦ったとしたら彼の忠誠心はGSPに向けられるだろう。

シャードッグ・レディオ・ネットワークの「リウィンド」ショーの
インタビューで、ローチはその対戦の可能性、シウバのストライキングなど
について議論した。



GSPとシウバの対戦はどう思うか

「もし彼らが戦ったら、サイズの違いは私が思うに相当なものになる
可能性がある。だが大事なことは、もし彼らが戦ったら、私は
アンデウソンのスタイルを熟知しているということだ。
彼がどう考えるかということは少し知っている。彼がロープを背負うのが
好きなのも、彼がカウンターパンチが好きなのもよく知ってる。私たちは
完璧なゲームプランを持ってかなきゃいけないだろうし、彼に勝つには
完璧な闘いをしなければならないだろう。この世に不可能なことなんてない・・・。
ジョージはれっきとした私の弟子だしその試合に勝つために彼を鍛えたい。
私たちはできうる限りのベストでやれるだろうし、言えることは一つだ。
その試合は戦争になるだろう。」

ローチのジムで練習したとき、なぜ最初シウバはローチの印象に
残らなかったのか

「シウバ・スパーはマニー・パッキャオのようだ。パッキャオは私を
やりこめたりしない、どちらもジムではそういうことはしない。
なぜならマニーもまた30~40%でやるからだ。才能のある奴らは、
本当に持てる全てを使う必要が無いんだ。彼らは試合に備えて
セーブする。彼らはベテランだ。悪いことじゃない。
ただの人生の一部分だ・・・。シウバはとても才能溢れる奴だ。
アンデウソンについて言えば、彼は少なくともボクシングの分野に
おいて、ほとんどの選手よりも距離とタイミングを少しだけよく
理解してる。私は彼が私の教え子とただじゃれてるだけだということを
学んだ、というのも実際の彼の試合を見たとき、彼は全然別人だった
からだ。彼がそれを逆にしたいと思ったとき、彼はベストになる。」

シウバのパワーはどこから来るのか

「彼のパワーは実際彼が打つタイミングと距離から来る。
誰かをノックアウトするには完璧な場所を陣取り、完璧な距離、
そして完璧なタイミングでなければいけない。相手が打撃やなんかに
来るところを捕まえるんだ。彼はそれを簡単そうにやるが、それはただ
タイミングと距離なんだよ。彼はまさにそれのマスターと言える。
彼が私のジムに来てうちのヘビー級選手数人とボクシングをしてた時、
彼はロープを背負って少し彼らに打たせるようなことをしてたんだ、
そして彼らにわずかばかりの成功を与え、それからその成功を一気に
大災厄に変えていた。彼はそれをとてもうまくやっていた。」

ローチはどうやって教え子のスタンドの戦略を練るのか

「トラップなどを仕掛けること、相手に向かってコンビネーションを
打ちに行かせることだ。本当に私が見ていることはみんなの癖であって
失敗じゃない。いつもやっていること、特定のパンチを打つときにする動き--
それを相手はあの手この手でブロックする、というようなね。一度でも
ファイターの癖を飲み込んでしまえば、それは欠かすことのできない
重大なものになる。一度でもそれを学べば、もちろんそれはとても効果的だ。
私は粗探しはしない、人は誰でもミスをするからだ。私は癖を探している・・・。
テープで研究することは本当に多いよ。テープを何度も何度も繰り返し
見なきゃいけないし、サウスポーと右利きのファイター両方に対して癖を
やっているかどうか、相手は同じ癖を持っているかどうかを見なきゃいけない。」

「それはすこし難しい。私がパッキャオのためにフロイド・メイウェザーの
研究をしていた時のように、メイウェザーは全然穴がないが二つの癖を
持っていた。彼はサウスポーと戦うと、サウスポーの力に飲まれる。
それは彼の大きなミスだし、そのせいで彼はマニー・パッキャオと
戦いたくない。なぜなら彼は速い左利きファイターが苦手だからだ。」

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ボクシングの名伯楽、フレディ・ローチによるアンデウソン評でした。
やはりとにかく自分が打ちやすいスタンスを取り、それを崩されないように
顔面に打撃を集めさせてそれにカウンターをあわせる、という
ワンパターンだけど攻略しにくい作戦ですね。わざとロープを背負うという
のはボナー戦でもやっていましたね。アンデウソンがケージを背負うのは
攻撃手段を絞るのと、タックルで手を回しにくくなるからってのもあるんで
しょうか?よく相手が出てきたのにサークリングして横から打つのも見ますね。
TDそのものは割りとされているので、柔術対策が出来てて体格的に
アンデウソンに負けないレスラーがやはり打倒アンデウソンの筆頭でしょうか。
キックボクシング出身で重いローが使えれば蹴りであのカウンター用に
大きく前に出した足を蹴りまくるというのもできそうですが、そうしたら
たぶんアンデウソンもローを蹴りまくってくるでしょう。そうなればこれは
やはりアンデウソンに勝てる奴はほぼいない気がします。ビスピンも
いいストライキングをできるのですが、ムエタイになったらアンデウソンに
勝つのはやはり難しいところでしょう。現在のGSPがどのくらいまで
調子を戻しているかわかりませんが、フレディ・ローチはGSPを鍛えて
アンデウソンと戦わせたいみたいですね。

そのGSPの鍛えたボクシングスキルはどれほどのものか、コンディット戦で
明らかになるのが今から楽しみです。