2013年7月26日金曜日

アンデウソン・シウバ、自身の敗因を語る

アンデウソン・シウバは認めた、UFC162でクリス・ワイドマンにノックアウト負けする前に「制御不能」になり、コーナーで口論していたことを



MMAmaniaより

元アルティメット・ファイティング・チャンピオンシップ(UFC)ミドル級王者アンデウソン・シウバは対戦相手を驚かせ、相手がケージの中に足を踏み入れる前に精神的に破壊してしまう選手であるはずだった。

結果的に、それは真逆になっていたのかもしれない。

「ザ・スパイダー」はネバダはラスベガスで今月始めに行われたUFC162のペイ・パー・ビュー(PPV)イベントにおいてクリス・ワイドマンによってノックアウトされ、185ポンド階級での7年間に及ぶ恐怖政治は終焉した。では何が間違っていたのだろうか?ううむ、シウバがアゴラ・エ・タルデ(ESPNより)に説明したことによれば、彼は多くのミスを犯したのだという。

コントロールを失ったのはどう見てもその一つだろう。

「ノックアウトされたのは最悪だよ。いつも聞かれる質問がある-皆は何が起こったのかを知りたがるけど、でも『ノックアウトされた時』っていうのは何も覚えていないんだ。君はブラック・アウトするし、そういうことさ。『まずい動き』は自分の両足を平行にしてしまったという技術的なミスだ;私は代わりに後ろに下がるべきだったんだ。幾つかの要因がノックアウトに繋がった。試合前の張り詰めた空気の中で、君はただ爆発したいと思う・・・それが一連のミスになった。私のキャリアにおいて、私はいつも『アドバイスのために』コーナーに戻っていた。ワイドマンと対戦したとき、私は戻って口論してしまった、私はコーナーに戻って落ち着くべきだったんだ。私はそれが何もできていなかった;私はコントロールを失っていた。」

ご心配なく、彼は戻ってくる。

彼の言葉を真に受けるならば、我々はあの馬鹿げた真似にさよならを言うことができる。その行為がネバダはラスベガスで週末の独立記念日中に『オール・アメリカン』を相手に彼に初めて土をつけさせ、一部のミックスド・マーシャル・アーツ(MMA)ファンはそれが彼の衝撃的な番狂わせの原因だと見ているのだ。

やめるか黙る時だ。

「ワイドマンvsシウバ2」は現在「シン・シティ」で来る12月28日に開されるUFC168でのPPVのヘッドライナーとして告知されており、それはこのスポーツの伝統的な年末のイベントだ。女子バンタム級のコー・メイン・イベントであるロンダ・ラウジーvsミーシャ・ティトも注目だ。

そして失敗から学ばぬ者は、失敗を繰り返す定めにある。
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というわけでアンデウソン・シウバが語る、自身の敗因でした。さすがというか、もう自分の敗北を冷静に見ていることに驚きです。

技術的なミスとしては、両足が揃ってしまったのが一番の原因だとしています。スウェーではなく、パックステップをするべきだったと。これはしなかったのか、足がついていかなかったのかはわかりません。しかし両足がそろってしまうというのは、よくあるスタンドでのミスの一つであり、相手からの直撃を許してしまうので致命的になりうるものです。

そして一番の原因は、シウバは試合前の空気に耐え切れずに爆発しすぎてしまい、それによって平静さを完全に失っていたということです。そのせいで1Rが終わってコーナーに戻ったとき、冷静にアドバイスを聞くどころかセコンドと論争になっていたと。2R開始時の異常なまでの興奮度合いと挑発は、やはり相当に焦っていたからだったようです。

なぜシウバがそこまで試合前に緊張していたのかはわかりません。しかし試合前にほとんどの同業者がワイドマン勝利を予想していたこと、向かい合ったときに感じたワイドマンのプレッシャーが想像以上だったことなどがあるかもしれません。

それを挑発を駆使して、どうにか自分よりさらに相手のほうを混乱させ、平静さを奪おうとした最中、あのような被弾を許してしまったということなのでしょう。

以上のことから見ても、これまでの挑発と今回の挑発は似て非なるものだったのでしょう。これならば、アンデウソンが敗北後もおどけた真似はやめないといった理由はわかります。敗北の直接的な原因はプレッシャーによって平常心を欠いたことであり、挑発それ自体ではないからです。MMAマニアの記者は馬鹿げた真似にさよならできると言っていますが、果たしてそうなるかは微妙なところです。自分としてもがむしゃらに真っ向からムエタイで攻めるほうが好ましいですが、果たしてそれで勝率があがるかはわかりません。

アンデウソン・シウバもやはり人間であり、試合前の張り詰めた空気に耐えられなかったようです。その緊張は勝ち続けるたびに増大し、ワイドマン戦でとうとう彼ですら耐えがたいレベルに到達したのでしょう。私達は常勝の選手を見ると神格化して自分達とは違う人間のように思いがちですが、彼らもやはり同じように緊張し、恐怖し、そのうえでそれを乗り越えるからこそ強くなったのだということを肝に銘じておきたいと思います。

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