UFCのギルバート・メレンデス:
「白熱したものになるだろう、個人的なものになるだろう。」
MMAjunkie.comより
画像はUFC公式より
ストライクフォースで11勝1敗、それにはライト級タイトル
マッチ7連勝も含む素晴らしい成績を経て、ギルバート・
メレンデスは土曜日にとうとうUFCデビューをすることに
なった。
メレンデス(MMA21勝2敗、UFC0勝0敗)はUFCライト級
タイトルを賭けてベンソン・ヘンダーソン(MMA18勝2敗、
UF6勝0敗)に挑戦する、それは同時にもう一つのハード
ウェアを彼の経歴に加えることになる。そして彼は落ち
着いて挑戦するだろうし、それから彼の自信の程が計り
知れるだろう、それは典型的なUFCデビューにありがち
なものではないかもしれない。
メレンデスとヘンダーソンはUFC on FOX 7のメインに
据えられているが、開催場所のHPパビリオンはカリ
フォルニアはサン・ホセのメレンデスの練習拠点から
わずかに道を下ったところにある。そのメイン・カード
はFXとフェイスブックのプレリムの後、FOXにて放送
される。
彼はまた長期のオフ明けでの試合になる-11ヶ月か
そこらだろう。そのマイナス面として、彼はヘンダーソン
への準備のために冗長すぎる時間を経てきたことだ、
彼がストライクフォースで経ていた典型的な準備期間
より遥かに長い。
「準備はもう十分すぎるし、この試合が組まれて嬉し
いよ。」と先日メレンデスはMMAjunkie.com Radioで
語った。「私はこの機会を利用するつもりだ。キャン
プをする期間が13週間あったし、それは試合のため
の期間としてこれまでで最長だった。」
メレンデスより大きいライト級ファイターであるヘンダ
ーソンへの準備として、彼はある程度筋肉を増やして
少しバルクアップした。それにより、体重を落とすのが
過去の試合前数日間の通常の減量よりも少し難しく
なりそうだと彼は思っている。
だがその結果は十分に見合うものだろう。
「それはベンソンのための特注仕様さ。」と彼は言う。
「彼が屈強な奴なのは明らかだし、試合でも最後まで
その強さを見ることができる。自分はそれをこの目で
見てきた。彼にはあの巨大な脚がある。彼は研ぎ澄ま
されている。彼はでかい155パウンダーだ。私はその
体が必要なのがわかっていた。かなり筋肉を増量した
とはいわないが、特別素晴らしい3ポンドの増量だ。
自分はより研ぎ澄まされたと感じている-より耐久力が
増したと感じるし、彼のキックを掴んで制裁を加える
ことができるようになりたい。そしてそれはまたトレー
ニングキャンプに耐えるための助けになった。」
その耐久力はとても役立つかもしれない。ヘンダーソンは
25分間の試合をタイルマッチで3連続で行っている-
2つはフランキー・エドガー戦で、そしてもうひとつは
彼の最も直近の勝利であり、日常的にメレンデスの
トレーニングパートナーであるネイト・ディアズに完封
勝利した試合である。
しかしメレンデスはチャンピオンシップ・ラウンドは
これが初めてではない。過去5試合中4試合はフルの
5ラウンドだった。彼はまたディアズの試合をわずか
数フィートの位置から-5ラウンドフルにヘンダーソン
を鳥瞰的な視点で観戦した経験から、わずかな
アドバンテージがあるのではという望みを持っている。
「今はとても落ち着いているよ。」と彼は言う。「時々
心の中に疑念が生じる。『走りに行くべきだったかな?
あれをやるべきだったかな?これをやらないほうが
よかったかな?』ってね。でも自分はこの試合の準備の
ために出来うる限り全てのことをやってきたのをわかっ
てる。それで肩の荷が下りて、ある種の自信が沸いて
くるんだ。自分は今すぐにでも25分間ノンストップで
いけることがわかってるし、そのことに非常に満足
してるよ。」
しかしその穏やかな状態からやや凶暴な態度に
変わることがある。メレンデスは知っている、数年間
に渡り、ストライクフォースの王者はUFCの王者に
比べて格下のタイトルホルダーだと言われてきた
ことを。それがエドガーのときであろうと彼の後の
ヘンダーソンのときであろうとだ。ストライクフォース
の何人かがUFCですでに試合をし、ボーナスに値する
パフォーマンスで大勢を魅了していることに彼は
苛立ちを募らせている。
その態度の一部が意味するものは、試合に強さの
レベルを持ち込むということであり、彼の試合への
準備がトラッシュ・トークや、それに類するものを
再吸収することなしに行われたということである。
「いずれにしろ、白熱したものになるよ。」と彼は
言った。「私はベンソンをリスペクトしている。
彼は今まさにNo.1の男だ。彼はUFC王者だ。だが
試合の日になったら、私は彼を殺しに行くつもりだ。
私には悪意があるし、それは個人的なものだ。私は
誰かに腹を立てる必要は無い。私はプロフェッショナル
だし、スイッチをオンにしたり、必要に応じてそれを
オンにしたりオフにしたりする方法を知っている。
一部の人は一ヶ月前からそれをオンにしたりする。
私はその時が訪れた瞬間にオンにする。」
「それは白熱したものになるだろう。それは個人的
なものになるだろう。それはまさに私がどう戦うかに
よる-私はあの男を殺しに行くだろう。私には自分を
挑発する奴なんて必要ない。だが知られることになる
だろうね、試合の日、ベンソンは私の友人じゃあない
ってことがね。事実、その日には彼は敵だし、私は
彼をぶっ殺さなきゃならない。それは私が持たねば
ならないメンタリティなんだ。」
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ベンソン・ヘンダーソンとのスーパーファイトを控えた
ストライクフォース王者、メレンデス選手の試合前
インタビューでした。
落ち着いているとは言うものの、実際はかなり
ナーバスになっているような印象を受けますね。
その理由として指摘されているのが、「とうとう
実力が白日の下に晒されるから」です。
記者が指摘している通り、ヘンダーソンとメレンデス
にはお互いの舌戦や挑発行為は一切ありません
でした。GSPとディアズ、ネイトとセラーニ、ソネンと
アンデウソンなどのように、事前に遺恨や因縁が
あると試合内容には大きく影響してきますし、それに
よってきちんとした実力が出し切れないようなケースも
多々あります。
したがって、今回の試合では本当に余計な要素
なしの、純粋な実力のぶつかり合いということに
なり、しかも準備期間は十二分ですから言い訳は
一切出来ない、負けたら全てを失う極めて残酷な
一戦になります。強いて言うなら、自分のチーム
メイトであるネイトがヘンダーソンにあまりにも
一方的にやられたということが多少は遺恨として
あるかもしれませんが、そこまでの影響は無い
と考えていいでしょう。
彼はストライクフォースで王者でしたが、ストライク
フォースは選手層の薄さから、やはり王者としては
UFCに劣ると言われてきました。自分もあまりにも
玉石混合な団体だと思っていましたし、それにより
格差マッチや同じ選手とのラバーマッチが頻発して
いたことにより実力がわかりにくいのは確かだった
と思います。しかしそれにより、実際に戦ったら
どうなるのだろう、という幻想や期待感が産まれた
のも事実です。
ストライクフォースの選手で成功した選手には、
コスチェックを圧倒的な爆発力でパウンド葬した
ロビー・ローラーや、アリスター・オーフレイム
をパンチのラッシュで失神KOに追いやった
アントニオ・シウバがいます。UFCでは前評判
が高ければ容赦なく王者と組まれますので、
時として非常に残酷な結果を生む一方で、
勝利すればそれに見合うだけの金と人気を
得ることが出来るシステムになっています。
プロテクトという概念がないのは非常に好ましく、
ファンが見たいドリームマッチが次々と実現
していく様は自分の長年の夢でもありましたの
で嬉しい限りですね。
メレンデスはネイトのセコンドについていたために、
25分間間近でヘンダーソンを観察する機会に
恵まれ、それにより「自分のほうがわずかに優位だ」
と感じる何かを得たようです。そしてベンヘンの強さは
あの常軌を逸したフィジカルにあり、漫画のような
脚から繰り出される蹴りだと見たようです。ネイト
戦でのベンヘンの脚線美は今も記憶に鮮やかな
ところです。彼はあの肉体を数年間、地獄のような
減量とトレーニングにより作り上げてきました。
その対策として、メレンデスは同様に己の肉体を
練り上げて筋肉量を増やし、フィジカルで負け
ないようにしてきたようです。これは対策としては
かなりいい線をいっているのではないでしょうか。
ネイトは明らかなフィジカル負けをしていましたし、
まずパワーで対抗できなければ、リーチやスピード
でも恐らく劣っているであろうメレンデスには
勝機は無くなってしまう可能性が高いからです。
それでもフィジカルとスタミナにはベンヘンに
分があるだろうと自分は見ています。リーチでも
ベンヘンでしょう。スタンドでは、パンチ技術は
五分くらいでしょうが、蹴りと間合いを考えると
メレンデスのスピードと工夫次第ですがやはり
ベンヘン有利、という気がします。
果たしてメレンデスの実力がどれほどのものか、
どちらが真の世界No.1ライト級ファイターなのか、
もはや彼らの対決を阻むものは何もありません。
余計な詮索も不要でしょう。試合当日のわずか
25分間の間に、その全てが明らかになります。
我々はその日に備えて、最高のつまみと飲み物を
購入しておくのみです。
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