以下はUFC173に出場された菊野選手に関するコラムです。私見ですので参考程度にお読みください。
画像はUFC 173 バラオ vs ディラシャウ大会のフォトギャラリー | UFC ® - Mediaより
ライト級 5分3R
WIN トニー・ファーガソン vs 菊野克紀
(1R 右フックによるKO)
格闘技中毒、略して格中を運営しております格中エディと申します。この文体はニュース翻訳をやめて以来なので、初めましての方もいらっしゃるかもしれません。普段の感想記事の文体は使う言い回しの都合上地雷を踏み抜きやすく、丁寧に説明をするには向きません。なので今回は久しぶりに、ニュース後のコラムと同じ文体で菊野選手に関する私見を書いてみようと思っています。
先に断りを入れておきますと、文体がマイルドになった分内容がハードになっていると思います。多少辛辣かもしれませんが、私は自分の考えを嘘偽りなく書くことがこのブログの一つの原則であり、矜持でもあると考えています。なので決して誰を相手にも阿ることなく、私はこれが最善だと思ったことを書きます。もしご気分を損ねましたらご容赦ください。
それではよろしければ最後までおつきあいくださいませ。
------------------------
『スタイルとファッションの違いについて 手段と目的の倒錯』
さて、皆さまは先日の菊野選手の試合をご覧になられたかと思います。残念ながら菊野選手は負けてしまいました。試合内容はファーガソンのパンチを次々と被弾し、最後はKOされるというものでした。
ショックだったという方も多いかと思われます。しかし私にさほどの衝撃はありませんでした。概ね予想していたからです。以前菊野選手に関して聞かれた時に答えた私の分析はこちらにあります。そこから私の試合前の菊野選手評を抜粋してみます。
・ファッション的な印象が強い
・ガードが低すぎるのと、顎があがってるのが気になります。そこまで目がいいとも感じませんので、パンチが巧い相手だとダウンを取られそうです。リョートや堀口のように、伝統派の軽快なフットワークを使って遠いところから飛び込むスタイルならガードを下げているのは理に適っていますが、あの距離の近さでやるならちょっと怖いですね
・どこまでMMAに応用して勝利に繋げられるのか、それがあのスタイルがただのポーズか、それとも本物なのかを決めることになりそう
私は懸念していたことが現実になってしまったと思いました。なのでショックはありませんでしたが、試合前に明らかだった問題点を修正できないコーチ陣に少し憤りを感じたのが正直なところです。というのも、菊野選手の問題点はそれくらいに明白だったと思うからです。
菊野選手の問題点は、パンチを何でディフェンスをするのかが不明だったことです。伝統派空手をバックボーンに持つリョートや堀口はガードを低めに設定していることが多いですが、これは相手の攻撃が届かない超長距離を維持しているからです。彼らは機敏なフットワークで相手の攻撃を避ける技術があります。しかし当然飛び込む時にはガードを上げますし、リョートなどは空手の受けを使ったりもします。堀口選手は近距離ではボディワークとガードを併用していました。
立ち技では基本的にそれぞれメインで使うディフェンスが確立されています。伝統派空手は受けとフットワーク、ムエタイはガード、ボクシングはフットワーク、ガード、ボディワーク、パーリングを使います。私が菊野選手の前の試合を見た時に思ったのは、最初に述べたとおり「パンチを何で回避するつもりなのか?」ということでした。
常に手を低く下げた構えで、接近戦でもあまり上げる気配はありませんでした。フットワークをそこまで使うわけでも無く、伸ばした背筋はボディワークを使えるほどに柔軟性を持っているようには見えませんでした。ガード、フットワーク、ボディワークを排した時、残るディフェンス手段は空手の受けやパーリングになります。しかし前の試合の時点で、すでにあらゆる打撃をパーリングできるほどの目の良さがあるとも私には見えませんでした。無防備の顔面に何度も無反応で被弾していたからです。恐らくは空手の受けとカウンターを主体にする算段だったのだろうと推測しています。
しかし、菊野選手はリーチが長くパンチの巧いファーガソンの拳があまり見えていませんでした。固定された頭の位置は相手からすればいい的です。上がった顎は受けるダメージをいたずらに倍加させ、下がった腕は本来防げるはずの拳を次々に素通りさせてしまいました。フットワークが無いために真っ直ぐに後ろに下がることも多く、リーチが長いファーガソン相手ではカウンターになるため蹴りも数が出せない状況でした。
これは概ね予想できていたことのはずです。しかし菊野選手がそれを修正することはありませんでした。つまり周りの人間がそれを指摘しなかったことになります。私としてはここが一番納得のできないところです。たかが格闘技ジャンキーに過ぎない私ごときが心配していたことを、なぜ誰も指摘なり修正なりが出来なかったのか理解できないからです。
私が一番辛いのが、選手が持っている力をすべて出し切れずに負けるのを見た時です。菊野選手はもっとうまく戦えたはずです。しかしそうはなりませんでした。そして菊野選手の実力を損ねたのは、皮肉にも菊野選手の空手そのものだったと私は思います。
ここに私は手段と目的の倒錯を見ました。それが表題にある通り、スタイルとファッションの違いなのです。この二つは似て非なる物であり、これは格闘技に関わらずあらゆるジャンルに共通する問題です。そして権威主義者の多い日本ではこの二つの違いを理解しない人が多いと私は感じています。
スタイルとファッションという言葉を、厳密な英語として使用しているわけではありません。なので私なりに先に定義をしてから持論を展開することにします。
まず、スタイルとはその人にとっての型です。何か目的があるとして、それを達成するためにその人が合理的に組み上げたパターンや技術の集合体、と表現したいと思います。音楽で言えばリズム、使う楽器、作曲法、歌詞の方向性、歌い方などですね。
対してファッションはその非合理的な型です。本来あるべき目的に対して、その目的のためと言いながら別の目的を目指して作り上げられた型がファッションになります。猿真似、ポーズ、パクリ、アピール、そういう言葉で表現される類のものです。
そして申し訳ないとは思いますが、菊野選手の空手はファッションに当たると私は思っています。
音楽を例に引きます。ヒップホップが流行った後、日本では黒人の服装を真似し、汚い声で両親や恋人に感謝ばかりする面白い人たちが大量発生しました。多くの人が彼らを寒々しく感じたのは、それが明らかにファッションだったからです。ヒップホップの本質を理解せず、上っ面だけを真似た薄っぺらいものだからこそ、多くの人がそれを小ばかにしたわけです。馬鹿にされる者達の多くはより素晴らしい音楽を目指したのではなく、商業的な成功のために、もしくは他者からの羨望を目的としてヒップホップに飛びついていました。
もしヒップホップをスタイルにしたいのであれば、まずヒップホップをばらばらに分解する必要があります。そして自分はなぜこの音楽が好きなのかを考えなければいけません。そうすることでヒップホップの中にも自分が好む要素、好まない要素があることに気づくはずです。
人によっては服装は嫌いだけどリズムは好き、という人もいるでしょう。汚い声は嫌いだけど喋るような歌い方がいいと思う人もいるでしょう。内容はともかくとして、サンプリングという手法は素晴らしいと思う人もいるかもしれません。ちなみに私はサンプリングという手法とラップという歌唱法はかなり面白いと思ってます。nujabesとかカッコいいですよね。
さて、こうして自分の好きなもの嫌いなものを切り分けて、好きなものだけを残して作品を作るときに、当然切り捨てられた部分を何かで埋める必要があります。その過程でこれまでの要素に新しい要素が加えられ、それがその人だけのスタイルとなっていくのです。そのスタイルが理に適っていて目的が容易に達成されるものであったとき、その人は成功者となって新たなジャンルを切り拓きます。
MMAに話を戻します。音楽よりも目的が明確なMMAではファッションに陥れば必ず負けます。それは非合理的だからです。ではMMAの目的は何か?それは勝つことです。何をしてでも勝てばいいのです。そしてどんな相手にも優位に立てるスタイルを持つ選手は勝ち続け、王者と呼ばれるようになります。
では菊野選手の戦い方は合理的だったでしょうか?ご本人様やその周囲の人はそう思ったかもしれませんが、少なくとも私には合理的なものには見えませんでした。そして私が感じたのは、菊野選手の手段と目的が入れ違っているのではないかということです。
菊野選手の目的は「MMAで空手をやること」になっていたように思います。しかしそれは目的を取り違えています。MMAの目的は勝つことのみです。その上で、勝つために最善であると考えて空手を使うのは理に適っています。しかし菊野選手の空手はそうには見えませんでした。私には、菊野選手は自身の「理想の空手家像」を皆にアピールするのが目的だったように映りました。
ご気分を害される方がいらっしゃいましたら申し訳ありません。ただ、これが私の偽らざる感想です。そして誰かの顔色を窺っておべんちゃらを並べ立てるよりは、思ったことを勇気を持って正直に伝える方がずっといいことだと私は思います。例え非難を浴びても、格闘技好きを公言する以上ここで嘘をつくことは出来ません。
ことさらに古風な構え、ミステリアスな雰囲気の演出、これらは勝利につながることもあります。アンデウソン・シウバが使ったテクニックです。相手を動揺させ、判断を誤らせることが出来るかもしれません。実際ファーガソンは菊野選手の構えに戸惑い、序盤は変に警戒しすぎて距離を間違えて被弾したり、中々前に出てこなかったりしました。しかしその後落ち着きを取り戻そうとリズムを取りながらパンチを出していくとこれがあっさり当たり、あれ?これいけるんじゃね?と思ったファーガソンがどんどん前に出てきて最後はラッシュを掛けられてしまいました。
申し訳ないのですが、菊野選手の構えはハッタリ以上の意味があったようには思いません。素直にガードを上げていた方がずっとよかったと思います。キャラクターの演出のためにディフェンスを犠牲にするのでは本末転倒です。勝利を犠牲にしてまで空手幻想を売りにしようとするのは、はっきり言えば誰の得にもならないことです。
勝利が目的のMMAでは、まずどんな形であれ勝たねばなりません。勝たねば何も得られず、誰からも称賛されないのです。だからまず勝つことを目的として、その上で道具を選ぶのが基本です。道具ありきでも構いませんが、もしその道具が邪魔になるならば捨てる覚悟が無ければならないのです。道具にしがみついて敗北しては意味がありません。そして最悪なことに、そういう負け方をすれば道具そのものが否定されかねないのです。
極論を言えば、菊野選手がことさらに空手を前面に出して負けてしまえば、空手そのものが否定されかねないということになります。他の人間が見出していない技術を用いる場合、そのリスクは他の技術よりも格段にあがります。
次に、菊野選手の問題点をなぜ誰も指摘しなかったのかについてです。
努力には2種類あります。目的達成のために行う努力と、努力していることをアピールするための努力です。後者は誰でも経験があるのではないでしょうか?私は高校時代をこのアピールで棒に振った経験があります。それは今も後悔していることの一つです。
後者の努力は、往々にして他者からの称賛や評価を得たい時に行われるものです。自分がどれだけストイックであるのかをアピールすることは、他者からの信頼や評価を得る一番手っ取り早い方法であることを私は身をもって知っています。しかしそれは手軽に他者から称賛を得られる一方で、過度な期待を背負い込むことになります。そしてその努力は当然目的達成のために行われてはいませんから、いざ本番と言う時に実力不足を露呈し、そして応援してくれた人たちに大いに失望されることになります。なんか書いてて胃が痛くなってきました。封印していたクソ思い出ボックスの蓋が開きかけてます。
そして私は日本人格闘家の中には、この後者の努力をしている方をちょくちょく見かける気がします。格闘家に限らず、日本では色々な場でかなり多く見かけます。菊野選手も同様に、そのストイックな探究者の姿をアピールすることが目的化していたのでは、というのが私の思ったことです。その姿に対して、批判をしにくい空気が醸成されていた可能性はないでしょうか。確かに空手の可能性を追求するというのは浪漫があります。しかしそれが非合理的である場合にはやはりきちんと指摘をして修正を促すべきだと思います。ただ菊野選手の探究者的な姿は、どこかそういうことを言いづらい雰囲気がありそうだなと私は思いました。
コーチ陣はどちらだったのでしょうか?菊野選手の問題点に気づきながらも指摘しにくくて遠慮していたのか、それとも本当に気づかなかったのでしょうか?スパーなり試合VTRを検証すれば必ずパンチに対する脆弱性に気づいたと私は思います。もし気づいていて指摘しなかったのならばコーチとしての責務を果たせていません。しかしこのほうがまだ救いがあります。後者の理由で指摘しなかったならば、残念ながら打撃に関しての指導力が無いと言わざるを得ないかもしれません。
もちろん全部をファッションでやっていたとは思いませんし、アピール自体も決して悪いわけではありません。しかしアピールの比重が高すぎて試合に影響を及ぼしてしまうのであれば、やはりそれは問題だろうと私は考えます。結果を度外視して、ボーナス目当てでブルファイトを繰り返すのに近い印象を受けます。
ここまでの話は、菊野選手が勝ち負けを度外視しているのであればすべて破綻します。ご本人様が「勝ち負けなどどうでもいいからMMAで空手をやるのが目的である」とした場合には私には何一つ口をはさむ資格はありませんし、素直に謝罪させていただきます。それはもう個人の自由ですし、MMAに出たからといって勝ちを目指さない選択をするのも自由だからです。そういう実験的な目標自体は悪いとも思いません。
しかしもし最優先の目的が勝利であるのならば、やはりこれは目的と手段が倒錯していると私は思います。
全てを捨てて最後に残ったものが本物の技術となる
では次に、菊野選手が勝利を最優先目標とした場合に何が必要かについて私見を述べたいと思います。結論から言えば、菊野選手が空手を使って勝ちたいのであれば、一度空手は全て捨てる必要がある、というのが私の考えです。
かつて私は「チェール・ソネンが語るMMAレスリングの奥義」という記事を紹介しました。これは私が翻訳した記事の中でも、恐らく一番価値があると考えているものです。この記事は多くの方に読んで頂き、実際MMAの指導をされている方からも大変参考になったというありがたいお言葉を頂きました。
詳細はリンク先をお読みください。もしまだ未読の方がいましたら、是非とも読んでみてください。この記事は間違いなく役に立ちます。そこで述べられている内容は、要約してしまえば「バックボーンとなる格闘技のほとんどは役に立たない」ということです。
今のMMAには様々な格闘技をバックボーンに持った選手がいます。レスリング、柔術、ボクシング、ムエタイ、空手、テコンドー、カポエラ、柔道、サンボ等多彩です。チェール・ソネンはレスリングの出身です。しかし、MMAではこれらの格闘技をそのまますべてオクタゴンの中で使用することは出来ません。必ずMMAに合わせて取捨選択する必要があります。
なぜかと言えば、ルールが大きく違うからです。MMAはこれらの格闘技の要素を持ちますが、その制約において大幅に差があります。他の格闘技で反則とされる技術が、MMAではほぼ全て有効とされてしまうのです。柔道であれば足関節とタックル、レスリングであれば極めと打撃、立ち技であればグラップリング全般と関節蹴り、肘打ちと、バックボーンをそのままMMAに持ち込めば必ず対応できない技や局面が存在します。だからそれを埋め合わせるための修正は必須の作業です。
そしてチェール・ソネンは言います。そのために、バックボーンとなる競技の大半は無意味なものとなるのだと。彼が言うには、レスリングで使える技術はたかだか一つか二つだと言います。しかしそのわずかな要素がMMAになるのだ、MMAで勝つためのツールとなるのだ、というのが彼の考えです。本当に偉大なものはたった一つか二つの事を巧くやるのだ、と。私は彼の意見に全面的に賛同しています。
例えばレスラーがMMAに参戦するとします。彼はまず構えを修正する必要があるでしょう。そして打撃を覚えます。グラウンドで殴っていいことも知りますし、頭を押し付けられる可能性も考えねばなりません。関節を取って極めることも覚えるでしょう。これまで通りのタックルの入り方はできないことも身をもって知るはずです。その過程で、彼はレスリングで使っていたあらゆる技術を捨てていくことになるでしょう。
結果的に、彼はMMAでは打撃が一番得意であること、自分はパンチが強いことを知るかもしれません。そしてMMAではテイクダウンするよりも、レスリングで培った足を活かして強烈なパンチで殴り倒すのがベストという結論に至るかもしれません。その時に彼はもはやレスラー然とはしていないでしょう。しかし私はそれでいいのだと思います。レスラーっぽさなど勝利には何の関係もないからです。
菊野選手にはこの作業が無かったのではないかと思います。空手家っぽさを残そうとするあまりにブラッシュアップが出来ていないのでは、と私は見ています。しかしその「空手家っぽさ」こそまさに本末転倒な目標です。勝つために必要であれば、空手家らしい要素は捨ててしまうべきだからです。
そうやって空手の技術でMMAには適さないと思う物を次々と捨てていった結果、最悪何も残らないかもしれません。しかし勝つことが目標ならば構わないはずです。そして次が私の一番主張したいことですが、そうやって捨てていった結果、本人が何も残っていないと思ったとしても、それでも必ずバックボーンは残るのです。そしてその残ったものこそが本物の技術だと私は考えます。
GSPを例にとります。彼はバックボーンが空手です。しかしMMAではボクシングのジャブとタックルが彼のメインウェポンでした。蹴りは使いますが、副次的なものとして扱われていたと思います。
彼は王者としての最後の戦いで「ビッグリッグ」ジョニー・ヘンドリクスと対戦しました。ハードヒットを繰り出すヘンドリクスにGSPは脳を揺さぶられ、顔面は無残に腫れあがります。得意のジャブもそこまで効かず、タックルは全て切られてしまいました。万策は尽きたかのように見えました。
しかし、彼は判定で見事勝利しました。世間からは不満が噴出しました。確かにトータルで見ればそうでしょう。しかしラウンドマストというシステムの中で、GSPは手数によってラウンドを取ることに成功していたのです。そして手数を稼いだのが蹴りです。GSPは朦朧とする意識の中、ひたすらにジャブと蹴りを繰り出してそれらを確実に当てていたのです。ギリギリの瀬戸際に立たされた時、GSPの活路を拓いたのは彼をイジメから救い出し、そして生き方を教えてくれた空手でした。
レスリングなんてほとんど使えないと断言したチェール・ソネンの最大の武器もダブルレッグです。全てを捨てる覚悟で洗練させていった結果、最後に残るバックボーンの技術こそがその人のスタイルの要となるのだと私は思います。
だからもし菊野選手が空手をMMAで使いたいと思うのならば、空手の全てを捨てる覚悟が必要だと思います。そして取捨選択を繰り返した先に、それでも残る物を見つけるかもしれません。それを見つけた時、菊野選手は本物の空手を見出すのではないでしょうか?
その時にこそ菊野選手のスタイルは完成し、白星がみるみる増えていくことでしょう。その瞬間の菊野選手は、間違いなく空手ファイターとしてオクタゴンに立っているはずです。
最後に、選手の名言をいくつか引用したいと思います。
「ボクシングは科学だ」-バーナード・ホプキンス
「マイク・タイソンはアッパーカットが使えただけだ、しかし偉大なる者とはたった一つか二つの道具だけしか必要としないのだ」
「なあこのレスリングってもんは本当に何の役にも立ちゃしねえな、だが相手を地面に引きずり倒せる要素が二つくらいはあるじゃねえか」-チェール・ソネン(拙訳 格中エディ)
この記事が少しでも役に立つ物であれば幸いです。菊野選手をはじめ、すべての闘う日本人格闘家の勝利を私は心から祈っています。
Tweet
仰る通りだと
返信削除菊野選手はリョート選手と違いフルコン≒剛柔系ですので(今は沖縄拳法ですすが)エディ様が思ってる空手とは若干違うのですが
その剛柔流でもフルコンルールで組手をやっている所は両手を顔面のガードに充てています
何故ならブラジリアンキック等中間距離で繰り出される多彩な上段蹴りを片手で捌き切る事は実質不可能だからです(片手ではブロックしても押しこまれる)
総合ではそういう奇襲的な蹴りは出す前にタックルなりパンチされるからあれもありなのかな~と思っていましたが・・・
自分は幻想を信じていたので「あれはあえてカウンターを誘っているんだ」と思っていましたが
それでも「自分よりリーチのある相手にヒットアンドアウェイされたらじり貧負けするんじゃ・・・」とは思っていました
しかし今回それ以前の所で負けてしまってあるぅえ~て感じです
しかもそれをSNSで愚痴ると手の平返しいわれるし・・・
今回の教訓は誠実なネット民は正しく強いけど
鼻くそほじってるネット民は悪く弱くなってしまう事です
そういう流れも含め自分は菊野選手の練習以外の活動は正しいと思っています
無駄に墨入れて寝技の練習時間を潰したり
バイトのせいでハードな練習は出来ないという本末転倒になるより
彼のように誠実に援助先の協力に回る方が金銭的にも時間的にもはるかに率が良いです
実はDQN(的な精神)の多いMMA選手において菊野選手の一番の強みはこの「誠実さ」だと自分は勝手に思っています
沖縄空手は詳細を知りませんが、前に動画で見た記憶があります。徒手で人を手っ取り早く仕留める技術の集大成に見えました。握り方がいろいろあるのに驚いた覚えがあります。
削除ネットで愚痴って叩かれるのはあまり気にしなくていいと思いますw私も叩かれると凹みますが。
私も清潔感のある菊野選手の援助先の協力に回るとか、空手の高名な人に積極的に交流に行くのはとても好感を持っています。ただそこまでいくと空手に本腰を入れたほうがいいようにも思ってしまうところもあるといえばありますw
誠実ではありますが、二足の草鞋になっていたのかもしれませんね。もしくは空手に少し重心を置きすぎていたのだと思います。
格闘技だけじゃなくてすべての物事に通じますね。本質を突いていると思います。ウンウン納得しながら読み通してしまいました。菊野選手には一度白紙の状態から全く新しい戦略を築いて欲しいです。フェザーではなおさら今のスタイルは厳しいでしょう。
返信削除フェザーに落とした判断まではいいと思います。たださらにスピードが上がるのであのディフェンスだとリーチが解消されてもやはり被弾は変わらないようにも思います。菊野選手はグラップリングが結構よかったりするんですよね。力が強いように見えますので、そちらのほうでは有利になるかもしれません。
削除菊野が目指してるところが、現代MMAでいかに高い勝率を残すかではないのは明らか。
返信削除だが、それが悪いとはそれほど思わない。
そして彼がMMAのセオリーに沿った合理的な考えに基いて戦術を組み立てたところで、今より強くなるかというとそれも疑問である。
そもそもの話として菊野が今やっている空手は琉球空手で習得の最中に過ぎない。
彼の言うボーリングの動きとボクシングレスリングのステップワークが相容れないことも明確。
リョートを目指そうにも一瞬で距離をゼロにするアジリティーを菊野は持ち合わせていない。
であれば、やはり菊野に求められるのは今のスタイルの延長線上で、既存のMMAを破壊してくれること。
そういう幻想が菊野の魅力であり、泥臭く勝利だけを目指すのは川尻に任せれば良い。
確かに勝利が第一目標ではないのかもしれませんね。私も空手の有用性を実験する場としてMMAを使うという考え方自体は悪くないと思います。
削除菊野選手に理屈があって、それが完成すれば既存のMMAを破壊できるという仮説があるのであれば確かに敗北も許容するべきです。
ただあくまでもMMAは勝利が第一目標で、敗北が重なるとリリースがあるのでそこが心配なところです。
琉球空手を習っているとは聞きましたが、今は空手自体も過渡期にあるんですね。そちらの空手での習得が完了した時にまた違った結果になるかもしれませんね。
しかし私はどうしても競技における最優先事項は勝利である、というところを動かせない性質なので、やはり菊野選手の戦い方には少し引っかかるものを感じてしまいました。いっそ空手に専念するほうがいいような気もします。徒手格闘としての空手の有用性は揺らがないですし、いまだに研究の余地があると思うからです。
横から失礼します。
削除お二人の発言を読ませていただいて、どちらの意見にも納得させられたんですが、只一つVELUさんの言われる『幻想』の点だけは、今の菊野選手には当てはまらないのでは無いか??と思います。
自分は完全な勝利至上主義ではありませんが『幻想』は『勝つ』からこそ、自然と周囲が抱くものだと感じるからです。
負けが込んだり、試合を見た人に『ガッカリした』等の感想を述べられている選手に『幻想』を抱けるのは余程、入れ込んでいるファンの方くらいではないかと。
そして、個人的に『勝ち負け度外視』が許される(?)のはレジェンド・クラスの選手くらいではないかなぁとも思いました。
アンデウソンさんなどが「幻想」に当てはまるのでは、ということですね。あとは戦わない、もしくは相手を選ぶことで負けを避けて保つ方法もありますね。
削除たぶん幻想の定義が違うのだと思います。veluさんの「空手幻想」はTommyさんの言うものではなく、「琉球空手の可能性」ということだと思います。奥義、新しい技術が眠っており、それが現代に蘇ることで誰もが想像しなかった答えが出てくるのではないか、という浪漫だと思います。
勝ち負け度外視は確かにレジェンドというか、タイトルに絡めない往年の人気選手には許されていますね。あとは面白い試合をする選手でしょうか。ダンヘンやソネン、BJペンなどはその枠ですねwそれでも彼ら自身は勝つ気マンマンでしょう。ダンヘンは再起を賭けたショーグンにひどいことをしました。
返答、ありがとう御座います。
削除なるほど『定義の違い』ですか・・ですが、そうなってくるとエディさんが言われる様に、空手に本腰を入れた方が良いのでは??と考えてしまいます。
そして思考を重ねていくと、一周グルッと回って、本文で語られている『目的と手段』『スタイルとファッション』といった、エディさんの文言に再び納得させられてしまいました∑(OωO; )
かつて矢野卓見という寝技の達人は言いました。桜庭選手はプロレス技をフェイントや心理戦に使っていたが、アレクサンダー大塚選手はプロレス技を客受けのために使っていた。客受けのための行動は見ていてつまらない。そこが両選手の決定的な差であると。
返信削除自分はフルコンタクト空手のMMAに使える要素は3個であると考えています。ひとつは超接近戦で効かせるボディ打ち。同じく接近戦でサッと上がりペチンと弱々しいインパクト音で相手の意識を刈り取る上段回し蹴り(ムエタイやキックと違いほとんど腰をいれない。
そして部位鍛錬により凶器と化した拳、肘、手掌。
しかしこれらを生かす為にはケージに押し込むこと、そしてトップポジションのキープが求められます。空手の試し割はグラウンドでこそ真価を発揮すると自分は考えています。
クリンチで押し込み、テイクダウン&トップキープ。表面的には空手家らしさは微塵も見られません。菊野選手が考えている空手とは真逆のものでしょう。でも、、、実は菊野選手にはクリンチとトップキープの才能があるんです!
自分は観たいですよ相手を次々にグラウンドで試し割る菊野選手を。
最後に。「努力していることをアピールするための努力」...よくも高校時代のトラウマを掘り起こしましたね!!いつのまに自分の脳味噌を調査したんですか!?訴訟も辞さないw
あ、すいませんヤノタクディスになってたので修正しましたw正確にはヤノタクの言うとおりです。まさにそういうことです。客受けを狙ってはダメなんだと思います。
削除そしてムジナさん、さすがの慧眼です。空手の腰を入れない上段はムサシ戦でリョートが使ってましたね。死角からの打撃ならばさほどの強打でなくてもKOできますから、有効利用できる場面は多そうです。
そして空手の最大のメリットは人体の硬い部位を用いた破壊的な打撃だと私も思います。特に拳を壊しやすいOFGでは空手の握りと当て方は有用だと思うんですよね。
そして試し割りは目から鱗です!あれはそのままグラウンドでのパウンドに転用できますね。
ガードで上になった状態から、全体重を浴びせるように肘で相手の肋骨を叩き割ったり鳩尾に突き刺したりという使い方をしたら結構いいんじゃないかなとか思ってます。グンネルは掌底で相手の顎とかコメカミを打ち付けていましたね。あれは痛そうでした。下になった相手がわずか一分で顔面崩壊していたのを見て、空手の硬い部位を用いた人体破壊技術に背筋が凍りました。
菊野選手はグラウンドが悪くないんですよね。もっとガンガン自分から
組み付いた方が勝率は高そうです。
努力してるアピール、誰しもが一度は嵌る甘美な罠です。ムジナさんの脳を調査するまでもないのですw
ムジナさんの考え方こそまさに科学であり、理想的な空手の利用方法です。これならば実験する価値もあります。
そして私が薄々考えていたアイディアをここまで的確に文字にできるとは、さてはムジナさんもいつの間にか私の頭蓋骨を開けて脳をスキャンしましたね!?法廷で会いましょうw
同意です。
返信削除せめて最後まで前に出続けて負けて欲しかったと思います。
下がって、逃げて、追い詰められて、ではなく。
幻想の中に逃げ込まず、岡見選手とでもスパーリングしていればトニー・ファーガソン選手のジャブの感覚はつかめたことでしょう。
正直、blog主様の言う”ファッション”でいかに世間の注目とスポンサーを集めるか、という視点しか感じません。
下がり方も不味かったですね。自分としてはヤバいと感じた菊野選手がガードを上げかけて、また下げたのが見ていられませんでした。なぜそこまで、と思わざるを得ません。
削除幻想に逃げ込む、若しくは陶酔してしまうのはわからなくもないのです。特に日本の格闘技を取り巻く環境にはそういうものを好む土壌があるのも事実です。私としてはそれを有難がる人が多いことのほうがより根深い問題ではないかと感じています。需要があるから皆そういう幻想に手を出してしまうんだと思います。
格中エディ様
削除>特に日本の格闘技を取り巻く環境にはそういうものを好む土壌があるのも事実です。私としてはそれを有難がる人が多いことのほうがより根深い問題ではないかと感じています。
菊野選手はUFC帰りの飛行機で特攻隊を賛美した映画「永遠の0」を見て号泣したらしいです。
以前のインタビューで「下がることは想定していない」「触れたら倒せる」など、旧日本軍の過ちを繰り返しているように感じます。
しかし、そういった兵站・補給など全体の戦略を考えない旧日本軍メンタリティがある特定の層に受けるのでしょうね。
確かに日本特有の根深い問題だと思います。
菊野選手のファンの方には申し訳ないですが、この記事に関してはよくぞ言ってくれたとの思いです。
返信削除最近の菊野選手の言動には釈然としないものを感じていました。曰わく、
「触れれば倒せる」
「(ピュアな)レスリング・柔術・ボクシングの練習はしない」
ともすれば既存の格闘技を軽視しているともとれる内容です。私は世界中の武道・格闘技に精通している訳ではないですし、未来を予知出来る訳でもないですから、実は沖縄拳法空手を極めればあらゆる格闘技を圧倒する事が可能で、菊野選手が将来的にその境地に達する可能性も完全には否定出来ません。が、現状、その可能性は低いというのが私的な見解です。所詮、人間のやる事である以上、特定の武術をやれば魔法のように人が吹き飛んで、他の格闘術など及びもしないなどという事はあり得ないと思います。仮に離れている間は空手スタイルで行くとしても、必ず組まれて密着される局面・倒され寝技になる局面は想定しなければいけない訳で、そこで空手があればレスリングも柔術も必要ないというのであれば、やはりそれは驕りだと思います。
インタビューを読んだ限りでは、菊野選手を指導している山城氏はそれ程空手一辺倒の近視眼的な印象は受けませんでした。他の格闘技の有効性や菊野選手自身が本来持っているMMA選手としての強さもきちんと認めている感じでした。菊野選手本人が氏を尊敬し過ぎる余り、狭い視野に陥っている印象です。
エディさんが仰るところの『努力していることをアピールするための努力』、かつてK-1で小比類巻貴之がこれにハマり大幅に弱体化した記憶があります。優れたキックボクサーだった彼は、スパーリングすらロクにしない非合理的なトレーニングを続けた結果、距離すらもまともに測れなくなり敗北を重ねました。今回の菊野選手の敗北にはその姿が重なりました。
さすがにちょっとオカルトの領域ですねwもし私がそのインタビューを読んでいたら、このコラムは恐らくアップして数時間で消さねばならないほどの罵詈雑言で埋め尽くされていたでしょう。というかこのコラムも実は4回ほど推敲しています。最初の記事はあまりにも直接的過ぎてだいぶ削りました。なんて書いていたかはたぶんご想像の通りだと思いますw
削除この記事は書こうかどうしようかすごい迷ったんですが(猛毒吐きそうで)、大手メディアは言いにくいと思いますし、多くの人も「あのTKの弟子」「空手の求道者」ということで批判しにくかったと思うんですよね、薄々おかしいなと思っていたとしても。ただ私は権威主義が嫌いです。相手がどんだけプロだろうが、おかしいと感じたら私はおかしいと言うべきだと思います。プロのいう事が絶対正しいわけでもないからです。誰が言ったか、ではなく何を言ったか、でしか私は物事を判断しません。なので書いちゃいましたw
もしそこまで有用な技術があるならば、すでに世の中にもっと広まってるはずなんですよね。空手自体は有用でとっくに世界中に広まってます。その中で不要なものがどんどん削られて今の形なわけで、そこまで差があるはずはないんですよね。
確かにちょっと視野狭窄しすぎな感じはありますね。むしろ極めている人ほど、自身のやっている格闘技の不完全な部分を気にしている気がします。この格闘技にはこの欠点がある、こういうところで使えないということを言う人の方が、私はより信用できます。その人は今もなおその格闘技を改良する意思を持っていることになるからです。
そしてダナハーさんそれ!小比類巻ですよ!もー、ダナハーさんもムジナさんもほんと愛してます。実は皆さん私と脳みそがリンクしてませんか?彼も努力アピールで潰れた一人です。私も彼と同じものを菊野選手に感じました。
出てきたときはいい選手だったのに、テレビに取り上げられて漫画チックなトレーニングをことさらにアピールするようになってから転げ落ちるように弱くなりましたね。壁蹴ったり線香押し当てたり。ああいう迷信ってほんとジャンル問わず日本には蔓延してます。意味もなく辛いことやるとやった気にはなるんですよね。周りもすごいすごいと言ってくれる。でもクソの役にも立たないんです。
小学校の時にノートをすっごい綺麗に取る奴がテストできないあの現象ですw挿絵を入れる暇があれば文章題でも解いとけって話です。
小比類巻は結局パンチアイを発症してアリスターみたいになっちゃいました。打ち合いが怖くてすぐ組み付いて反則、少し打たれると背中を向けてそのまま負けるという。
だからこそ、指導者の責任はものすごく重いです。グレッグ・ジャクソンはたぶんこういう迷妄を断ち切るのが上手なんだと思います。
直接、菊野選手の試合とは関係ありませんが、某所に小比類巻貴之本人によるK崎道場時代の練習メニューの告白があったので、参考までに抜粋して載せておきます。
削除まず午前中の基礎体力練習として
◆腕立て伏せ1000回
◆8キロのダンベルでカール1000回
◆サイドステップ1時間
その後、K崎師範の昼食作り・愛犬の散歩1時間半を経て、15時から練習再開。主な内容は
◆2階で壁蹴り
◆サンドバックを1~2時間
◆コンクリートのブロックを重ねて塗り固めて作った80キロ~150キロのリュックを背負って10キロのコースを散歩
などだそうです。
練習メニュー以外の指導内容としては
◆試合に負けた後に激怒しながら「おまえは水を飲むな!」の断水指令
◆第1回K-1MAX代々木大会の際に「このメンバーだったらローキック一本で優勝しなかったらダメだな」のローキック限定指令
◆大会後に鼻骨骨折したコヒに「手術すると麻酔をするだろ? あの麻酔が身体によくないんだ。麻酔は絶対にしちゃダメだぞ」と事実上の手術禁止指令
ちなみに、律儀に麻酔無しで手術を受けたコヒは、パンパンに腫れ上がった顔面の痛みに耐えかねて3日後に再度病院を訪れたら、凝固した血液が「もうちょっとで脳に行くところだった」らしいです。
>K崎道場
削除隠してない隠してないw
改めて見るとまた感慨深いですね。壮観です。というか手術の部分はマジでシャレになっていないと言うか、医者も何をやってるんでしょうか。こんなん許可しちゃダメだと思うんですが。
ダナハーさんの怒りが行間からヒシヒシと伝わってきます。そして気持ちはものすごくよくわかります。私は日本の部活動でも同じものを見ました。最近はそれでも改善してきたんでしょうが、まだまだ根ぶかいと思っています。
いつも楽しく読ませてもらっております。
返信削除今回は特に刺激的な記事をどうもありがとうございます。
こちらの記事を読んで、趣旨から外れるかもしれませんが、大月晴明選手のことを思い起こしておりました。
大月選手は合気道(富木流)やボクシングの技術導入で有名ですが、キックのベースもしっかりしており、少なくともツギハギではなくキッチリと取捨選択をした上で融合してるように見えます(特に近年は)。
初めて大月選手の試合を見た時は、ただただその独特さ(と勝負強さ)に驚かされました。そしてにじみ出る独特さも、大月選手本人の強さはもちろん、キックのルールに対応しているからこそ際立っていたのだと再確認させられています。
技術論にロマンは付き物ですが、試合ではルールと制約がある以上、より最適解に近いスタイルも見たいものですね。
菊野選手の「これから」を見守っていきたいと思います。
空手で誰も予想していなかった最適解のスタイルを見せて欲しいですよね。誤解が無いように言えば、古流武術や沖縄空手を研究すること自体はかなり面白いし価値はあると思うんですよ。ただあくまでも実用性を研究して勝利に繋げることに意味があると考えてます。
削除そして私としては、菊野選手よりもコーチの方に怒りの矛先が向いていますw
現在、海外で生活しております関係上、VPNから失礼いたします。
返信削除今回のご指摘に関して、異論反論などもあるかと思いますが、骨子に関しては実に的を射た内容化と存じます、ただ、一つご理解いただきたいところがあり、投稿させていただきました。
今回、本質を無視して表面のみを安易にコピーしたものの例として、似たような服装で似たような内容をラップするいわゆるポップな日本語ラップをあげ、それに相対するものの例としてnujabesなどのいわゆる良質とされているサンプリング音楽をあげています。
ですが、これはヒップホップに関する意見としては、典型的な誤りです。これに関しては、既にアメリカ黒人音楽史及び文化人類学の研究で議論されつくされています。日本語では「文科系のためのヒップホップ入門」という素晴らしい概説書があるほか、2000年代前半までのアメリカ黒人層に関する文化人類学の書籍も一部翻訳されています。
これを簡単に要約しますと、ヒップホップの本質は「競争すること」にあります。そのためには、競争の優劣の基準となる「共通性・類似性」が必要になります。ラッパーは似たような恰好をして、サンプリングや打ち込みという「似たような音楽」をバックに、アメリカなら金の自慢、ドラッグディーリング、ビッチに騙された話、恋人や親への感謝などの「ありきたりなテーマ」を敢えて選択し、それを如何に上手く表現するかということを競い、技術的・能力的な優劣をつけるのです。それ故に、ラッパーは「ラップ・シーンもしくはラップ・ゲーム」の中で常に互いを批判・評価しあい(ディスやフューチャリングはその典型です)、社会的な世論やメディアがそれを補完・報道し、一種の社会的な機能を果たします。これはアフリカ西部における黒人文化であるシグニファイングなどに由来するとされています。
極めて単純化していうと、ヒップホップは常に「ありきたりでダサい」音楽であるということが本質にあります。貴君が揶揄しておられたポップな日本語ラップの大半はまさに凡庸かつありきたりで、ダサい音楽です。つまり、それはヒップホップという音楽の本質を見事に体現・理解しているということです。逆に音楽的に聞こえが良くとも、nujabesのような「カッコよくて独創的」な音楽は、ヒップホップ・ゲームでは評価の対象とされないのですね。
今回の私の意見は個人的かつ些細なものです。ですが、たとえば日本語ヒップホップを語る時に、表層だけを安易に取り入れた例としてUFCで必死に戦いながらも良い戦績をあげられない日本人選手をあげ、その努力を揶揄するような言動を目にしたら、どのような気持ちになられますか?
強制するつもりは毛頭ございませんが、私の個人的な意見としては、かつてヴィトゲンシュタインの言ったように、我々は自らの知識・知性が及ばず語りえないものについては語るべきではないように思います。それが節度であり、知性ではないかと思うのです。
すみません、言葉が足らなかったと思うので、少しだけ追記します。
削除私が言いたかったことは、商業主義的な日本語のポップなヒップホップは明らかに知的に選択された「スタイル」であるということ、揶揄するような表現をする際には、最低限の知識と理解は必要であろうということです。
また私見ですが、nujabesの音楽は、日本人がアメリカ人(特に黒人)と同じヒッポホップをしようとすることは不可能かつ恥ずかしいことであり、商業主義は悪であるという恣意的な偏見に基づいて、普段ヒップホップを聴かない層から支持されているが、実際にダンスフロアで鳴らそうとすると音圧的な強度が足りないという意味で、菊野選手の「ファッション」に極めて近いものを感じます。まぁ音楽では「ファッション」も一つの消費のされ方なのですが。
不適切な内容がございましたら、謝罪いたします。長文失礼いたしました。
なるほど、勉強になりました。
削除つまり商業主義的なものは選択されたスタイルということですね。アメリカの黒人音楽の中では競争するために意図的に同じテーマを使うというのも理解しました。
そのうえで、全ての商業主義的な日本語のラッパーが全員取捨選択してスタイルとしているという点にはすこし私は疑問を感じてしまうところもあります。音楽は目的が不明確なために、全員が万人の心を揺さぶる音楽を目指してるわけでもないし、その必要もないから個人の好みも大きく影響しますしね。なので私は日本語のラップ文化には取捨選択の結果と思えない音楽が多かった感じた、としてください。
そのうえで、最低限の知識と理解はそのとおりです。実際私はヒップホップに関しては無知だと思います。しかし音楽は万人の耳に届くように公開された時点で万人から批評される自由が与えられています。たとえどんな素人からであってもです。「専門知識が無いなら黙っていろ」というとたぶん私はブログを閉鎖しなければなりませんwすべての分野は掘り下げればキリが無く、全ての事を把握して批評することは不可能です。そして音楽はあくまで好みと感性です。スタイルとファッションの捉え方は人によって異なる気がします。
恐らく匿名様は菊野選手と音楽が好きで、その両方を私が揶揄することでご気分を害されたのだと思います。ほんと筆が荒くてすいませんw人によってはnujabesのほうがファッションじゃねーかというのはなるほどと思いました。逆にコアなファンからするとライト層向けのちょろい音楽となるのかもしれませんね。
そして音楽同様に、私のブログも常にあらゆる人からの批評に晒される覚悟があります。正直音楽の比喩の部分で怒られると思わず、死角からの攻撃にちょっとダウンしましたがwなので気軽にコメントしてください。不適切な内容もありませんし謝罪の必要も当然ありません。好きなものをいじられていい気分がすることはないですしね。私としては無知を自覚していますし、そのうえで踏み込んで書き込むことで割とよく怒られます。でも怒られることで色々と皆さんに知識を教えてもらえるのでそれが狙いでもあったりしますw
ですが最後に一つだけ。このコラムの趣旨は「必死で努力しているのだから批判するな」という空気を感じたからこそ、私があえて怒られることを覚悟で書いたものです。そしてその必死さに私はどうにも違和感を感じてそれを拭うことは出来ませんでした。
菊野選手が努力していることを疑っていませんし、それは称賛しています。自分から様々な人に師事しているのも素晴らしいです。しかしだからといって批評の対象外としてはいけないと私は思います。それは誰よりも菊野選手のためにならないからです。
というわけで、また何かあれば教えてくださいwあえてダサく、商業主義臭くやるというのは結構なるほどと思うところが結構ありました。
あと、腹が立ったら私をディスるラップを作ってもいいんですよwまたよろしければ私の駄文を読んでくださいな。
インターネット回線規制の関係で返信が遅くなり、申し訳ありません。読み返してみて、自分の幼稚さに冷や汗が出る思いでした。親切かつご丁寧なご返答をいただき、大変うれしく存じます。
削除何か沈黙を強制するような書き方となってしまい、申し訳ありません。私の責任です。改めて、私は貴君が述べられた内容に全面的に同意します。
私は「辛くて、厳しくて、あまりかっこよくないことを全力でやっている」人の姿を見ることにエンターテイメントの価値を感じます。とりわけUFCの日本人ファイターや日本語ヒップホップのラッパーからは、特に日本社会から無意識に蔑視されながらも、異なる文化と社会を理解しようとしながら、自分達の参加している「場」の価値を信じて真摯に打ち込んでいることに、本当に共感し感動するのです。根拠もないですが、貴君もそのような感覚があるのかなと思いつつ、日頃記事を拝読させていただいています。
私が書かせていただいたのも、その「かっこわるい」人達のひたむきな努力と愛情への敬意の表れと理解していただければ幸いです。
私も浅識ながら、気が付く点などあれば今後も下らないことを書かせていただきたいと存じます。失礼いたしました。
追記です。
削除「全ての商業主義的な日本語のラッパーが全員取捨選択してスタイルとしているのか」という点について、これはマクロ社会学的な視点というか、個々人の意思と関係なく、そのような社会的環境が出来ているという点が面白いと思っています(このような非意識的・非言語的な環境形成はアメリカの黒人社会とかなり一致するのではないかと感じています)。
ちなみに個人的には、菊野選手はあまり好きではないですね。彼は我欲が強く、勝利するために捨てなければならないものをまだ捨てきれていないような気がします(必死の努力などしていないという意味です)。
そもそも古琉球の空手なら観客のいる試合自体がほとんど存在しないし、練習中に未熟な技術を喧嘩で見せたら破門です。武術は生き残るための手段であり、、古武術の実戦には二度目はありません。彼に、試合に負けたら即死ぬか空手を止めるほどの覚悟があるのでしょうか。それこそアンデウソン・シウバのように、観衆や仲間、母国での地位さえなげうつほどの勝利への飢えがなければ、精神のない形ばかりの武術にしかならないと思いますね。
更に追記します。
削除実際には、古武術は合理的な生存手段の確立の方法論です。ですから、本物の古武術家がUFCに参加するならボクシングとレスリングをジャクソンズMMAで練習し、相手を徹底的にリサーチすることを選ぶでしょう。そういった意味で菊野選手は全く武術的ではないですし、アンデウソン・シウバやジョン・ジョーンズは優れて武術的ですね。
なるほど、こちらこそ自分の好みを押し付けて決めつけるような書き方で申し訳ありませんでした。エンターテイメントの価値観はそれぞれです。確かに私も浅慮であったと反省しました。
削除私の格闘技への感覚と同じものを音楽に持っていると言う説明でストンと腑に落ちました。もちろん好みの問題なので私は説明されてそういう見方もあるのか!と感心しましたが、やはりどうにも気に食わない人たちがいたような気がしますw(ギャングぶった連中がどうも・・・)
私自身が必死で戦う格闘家を馬鹿にする人がいても、割とスルーしちゃうというかそういうのって全ての人が何かに対してやってしまっていると思うので(例えば今回の私のように)、少し他人よりも緩いところがあったかもしれません。
辛いところ、あまりかっこよくないことを全力でやっているのが面白いというのはあると思います。その感覚はよくわかります。誤解が無いように言えば、私も業界全部を否定しているわけではないのです。好きなものもあれば嫌いなものもあります。その中で、特に目立つ嫌いなものを例に出したのであって、全否定はしていませんのでご安心ください。ただ私の文章力が低すぎて、そういう印象を与えてしまったのだと思います。
しかも菊野選手は好きではないというwというか冒頭で概ね同意と書いていただいていましたね。思わぬところで怒られてどうも動揺していたようですw
非合理的なトレーニングというと私はミノワマンを思い出しました。
返信削除バッティングセンターやらゴルフの打ちっぱなし、公園のジャングルジムを登ったり砂場での受け身の練習、駐車場の金網を使用したケージ対策etc…
プロレスを観た事がなく耐性の無い私は、これは本人が素で本気でやっているのか、それとも話題作りの為のパフォーマンスなのか、受け取り方も笑い所も分からずイマイチ乗れませんでした。
ただ、ミノワマン本人が選手生活最後の挑戦として、海外マイナー団体での実績をつんでUFCへの参戦を目指すと公言しているので、あくまで本人はいたってシラフなのかもしれません。
同様に菊野選手がシラフなのかパフォーマンスなのかは分かりませんが、試合前の“触れば倒せる”インタビュー、あれには私も驚きました。
空手幻想なんてものは飛び越えて、もはや漫画やオカルトかと思いました。
それともう一つ気になったのは、前述のインタビューでもそうですし、以前WOWOW中継にゲスト解説で出演した際、アナウンサーに話題を振られて、好きな選手はUFC観てないので特にいません。
次の試合の相手の対策や研究もしません。相手云々ではなく自分がどう動けるかなので。
そんな感じの事をことごとく言ってましたが、試合の映像も見ない、相手の対策もしない。
今時そんな選手って他にいるのでしょうか?
対策はコーチに任せているから、自分は敢えて見ないとか?
少しは気にならないんでしょうか?
そういえばKID選手もWOWOW契約してないのでUFC観られない、とも。
どちらにせよ学生時代から傾向と対策ばかりを練らされてきた自分にはにわかには信じがたい話です。
で、問題のファーガソン戦。そうなっちゃいますよね。
これなら昔DREAMでジダをしばき倒した時やアルバレスやJZと激闘を繰り広げていた時の方が余程強かったのではないかと個人的には思っています。
次の試合ではフェザーに落とすそうですが、スタイルは相変わらずズリ足ノーガードでいくのでしょうか。それとも…
再起を心から応援していますが、オクタゴンの中で相手に背を向けてダッシュで逃げ回る空手の達人の姿はもう見たくないです。
ミノワマンはネタというか、わかってやってると思います。カメラが無いところだと普通にボクシングとレスリングと柔術を習ってそうですw
削除その対策してない発言もどこまで本当かわからないところもありますね。本当はやってるけど隠しているのか、他の人に任せているのか外部からはわかりません。試合前に手の内見せたくないから黙ってるのであれば理解はできます。できることなら多人数でVTR検証して作戦立案する方が勝率は確実にあがると私も思います。
菊野選手は昔の方が強かった気が、実は私もしていますw今の戦い方も狭いリングならもう少し強いのだろうとも思ってます。
皆さんが菊野選手の逃げ方が印象が悪かったというのでもう一度試合を見直してみました。私はあまり覚えていなかったのですが、確かに一度背中を向けて走って逃げてしまっていました。私はあまりにも辛い光景のせいで脳から映像が消去されていたようです。
ただ厳しい敗北は無駄じゃないです。敗北はモチベーションを跳ね上げる特効薬です。少なくとも彼はケージで闘い抜きました。これで色々と気合も入りなおしたと私は信じてます。
ある程度自信があるからオクタゴンに上がっているはずですので、単純にあのスタイルでも圧倒出来る練習相手としかトレーニングしていないということなのでは??と思いました。
返信削除練習相手の選択に問題があったのはありそうな話ですね。水垣選手のようにプロボクサーと練習したら問題点に気づいた可能性は高そうです。
削除開く前、もっと強烈な毒まみれのコラムを期待してしまっていた自分に反省を促しますwそれにしてもガッキー強かったですねw
返信削除すでに毒がきつくて上のコメントでもう怒られているくらいなのに、これ以上は無理ですw私は結構打たれ弱く顎に掠るパンチですぐにダウンするアルロフスキータイプなので、ちょっとこれ以上は厳しいです。毒舌の耐性は人によってものすごく差がありますし、ネット社会は誰にでも伝えることができる利便性と引き換えに、毒を吐けば大概誰かの怒りの導火線に火をつけるデメリットを抱えていますので難しいところです。まあディスやめろよって言われればそうなんですが、でも書いちゃう、だって格中だもん♪
削除こういうこと書くから怒られるんですよね。本当すいません。
DREAMの頃から意味不明で自分に酔ったような発言してましたからこの結果も納得です。
返信削除期待は全くしてなかったですがグロッキーでノーガード、さらには背中を見せて逃げ回ったのを情けなかったです。
ふむぅ、そうだったんですか?私は記憶にないのですが(なぜならドリームが嫌いだったから!)以前から兆候はあったということなんでしょうか。
削除やはりあの逃げ方にショックを受けたという方が多いみたいですね。私はあまりにも辛い映像のため記憶から消去されていました。とうとうダメージに耐えきれなくなった、という感じの走り方でしたね。
もっと普通に闘えばいいだけなのでは、というのが私の感想です。そして怒りの矛先は菊野選手よりもその周辺に向いているのですw
この記事全体の主旨は理解できますし、エディさんの意見にもだいたい賛成ですがcamoroさんの意見はもう悪口じゃないですか?
削除確かに「ヒーローになる」などイジリ所は多い人ですが
色々な意見があるのはわかりますがコレを載せるのはちょっとどうかと
まあこの発言もcamoroさんへの悪口ととられかねないのでエディさんのしょうもない意見として胸にとどめてくれれば幸いです
すいません、基本方針としてコメントは全部掲載することにしております。また一応私の感覚ではそこまでの悪口ではないと判断しております。
削除この問題に関しては、やはりどうしても両極端になるところがあるかもしれません。ただ読者様の間で、お互いに意見をしあうのは決して無駄ではないとも思うので遠慮なさらずにコメントしてください。
皆様のコメントを見て思ったのは、たぶん想像以上に菊野選手の言動に違和感を感じていた人が多かったのだということです。そしてそれを言えない雰囲気があったからこそ、今噴出してしまったのだと思います。
匿名様の言う通り、確かに皆少しきつい意見が多いです。ただこれもある意味では偽りのない意見の一つでもあると思うのです。なので私としては可能な限り掲載したいと思っています。不愉快に感じられたらそれは管理者の私の責任です。本当に申し訳ありません。ご意見は確かに承りました。ただ方針としては基本掲載します。あまりにも不適切なもの(直接的な罵倒や犯罪予告、猥褻、名誉棄損)であれば削除します。しかしcamaroさんのはあくまで個人的な好き嫌いの範疇であり、嫌いなものは嫌いとはっきり言える環境に可能な限りしたいというのが私の考えです。
批評と罵倒の区別は人によって物差しが大きく違うので大変難しいです。しかしネットの言論において、万人に差しさわりのない発言にしようとすると何も言っていないのと同義の価値のないものになってしまうとも思います。
なので、私は皆様に喧嘩をしない程度に互いに軽口を叩きつつどんどん意見を言ってほしいと望んでいます。意見は意見であり、時には失言したり誤謬があったり誰かを傷つけてしまうかもしれません。それでも恐れずに発言をする場としてここを解放しています。なので諌める発言もしていただいて構いません。
なので一応方針としてご理解いただければと思います。ご気分を損ねましたら本当に申し訳ありません。また是非ともお気軽にコメントをお寄せください。
夜分、失礼します。
返信削除水垣選手とは、先月のGONG格闘技の企画で共にスパー等の練習を一緒にしていましたね。
そして、皆さんが言われる様に、あの背を見せて逃げる様は残念でした。。
何より、エディさんがコーチ陣を責めたい気持ちは、まったく同感です。
もともとWOWOWでの解説を聞いていても、TKは余程の実力差が露わにならない限り『どちらが優勢か曖昧な解説』『判定決着の場合、結果予想をしない』等の安パイ狙いな発言が非常に気になっていました。
菊野選手に関するインタビューでの発言も、簡単に言えば放任主義で接している印象を受けましたし、減量については『減量したこと無いから分からない』と答えていて、解説者としても指導者としても違和感を感じていました。
どうも、共通しているのは、リスクを負わない・矛先が自分に向かない様にしている点かなーと思います。
少々、TKに対して独断&偏見を込め過ぎかな??
とは思いましたが、エディさんを見習ってww自分も書き込ませていただきました(^^ )
TKに関しては私も割と言いたいことがあるんですが、たぶん地雷撤去が無理なので差し控えさせていただきますw
削除解説に関しては以前何かのエントリーで遠まわしに私もチクリとやりましたが、一時期を境に判定に関して完全にコメントを避けるようになっていると私も思います。あれは解説の意味をなしてないと言わざるを得ません。ボクシングのジョーさんもそうですが、プロですら判定結果を読み切れないことがあるのですから、外してもいいので自信を持って「こういう理由で私はこちらのラウンドだと思う」と言ってほしいですね。根拠があれば外してもいいと私は思います。最近ジョーさんはおっかなびっくりですが言うようになってくれて嬉しいです。別に外したからどうのとは言わ・・・いや、あんまりひどいと言うかもしれませんがw
一応自分は見る目が無いなりに、感想と分析でこういう根拠でこちらの判定勝ちである、とは書くことにしています。判定の判断方針も明記してあります。じゃないと批評のしようがないですしね。
インタビューは読んでいないのですが、なるほどそういう方針なのかもしれませんね。減量に関して己は詳しくない、とはっきり言えるのはいいことだと思います。その分専門家に依頼するなり、若しくは今勉強中であれば特に問題はないでしょう。そのどちらもやっていなかったときは・・・ああ!指が”!指が滑ってしまいそうだ!
とりあえず解説に関しては私は同意見です。曖昧でどちらが勝ったかわからないラウンドこそ解説が必要なので、是非ともはっきりと言ってほしいと思います。最近だと宇野さんと川尻さんは解説よかったですね、特に宇野さんはものすごくよかったです。喋り慣れてる感じがしました。あと私はKIDさんのぶっきらぼうな解説が結構好きなのでたまに呼んでほしいと思ってますw
独断なり偏見を変に丸くしちゃうと意見をいう価値がなくなると私は思います。極論から当たり障りのない意見まで全部並べて俯瞰することで、正解により近づけるというのが私の考え方です。なので誹謗中傷にならなければ独断と偏見、好き嫌いで気軽に意見してくださいw
肝心の私が割と失言してしょっちゅう土下座をしてるので人に注意できる立場ではないんですがw
はじめてコメントいたします。
返信削除単なる観戦記に留まらない豊かな表現とユーモアにあふれる格中エディ様の記事を,毎回楽しみにしております。
さて,今回の記事を拝見した時に,私は新極真会世界王者の塚本徳臣氏が述べられていた言葉に思い当たるところがありました。
蔵書を調べたところ,BABジャパンの「KURO-OBI」掲載のインタビュー(最後に出場,見事優勝された2011年世界大会直前の記事)でした。
該当部分を要約すると,
・武道の稽古のみで勝利を目指していた時,感覚的には研ぎ澄まされたが弱くなり,ひとりで動くにはいいが,対人でかみ合わなかった
・体のキレは最高でも,相手の攻撃が受けきれなかった
・現実を踏まえず理想だけを追っていた
と述懐されていました。
まさに今回の記事にある菊野選手と似たような状況では,と感じました。
最後の世界大会で見事な優勝劇を遂げたため,その前後のインタビューの説得力が半端ない塚本氏ですが,天才と呼ばれ,栄光をつかみながらも,勝負の厳しさや挫折も知る氏だからこその言葉だと思いました。
菊野選手も見事な勝利と挫折の両方を重ねてここまでたどり着いていると思いますので,今後の巻き返しを願うばかりです。
また博識な読者様がわざわざ蔵書をひいてまで知識を与えてくれる・・!ほんとネットの恩恵は情報集積にありますね!ありがとうございます。
削除なるほど、確かにインタビューはまさに今の菊野選手と同じ過程を潜り抜けてきた印象がありますね。対人戦はあくまでも相手がいてこそのものですから、一人での稽古では絶対に不足が出るのでしょう。
格闘技は一対一の戦いです。最近私は、このシチュエーションでは心理戦の占める割合が実は想像以上に大きいのではと思っています。それは根性論とかの話ではなく、如何に相手の癖を見抜き、それを利用して弱点を見出し、そこに効率的に攻撃を加え、相手を弱らせるのかということです。コンタクトスポーツには疲労に加えて痛み、恐怖の要素があります。そこを惹起させることがかなり重要なのではないかということです。そしてそれは生きた人間を相手にしなければ身につかないのだと思います。
人は理想を追いかける時にはナルシスティックになり、自分がどうするか、どうなるかということを考えがちです。しかし本当に強い人は、その時その時で相手を見て、相手をどうするかを常に考えている気がします。それだけが恐れやミスを回避する方法だと最近特に感じています。
多分これはあらゆる分野で誰もが陥る可能性のある罠です。しかしここを抜ければ成功が約束されていると私は思っています。菊野選手が巻き返しできることを私も願っています。
今回の試合で菊野の空手「スタイル」はディフェンスの不味さや空手とMMAスパーのみという練習法を含め諸々の改革をせまられていると私は思いました。
削除しかし皆さん少し菊野批判に傾き過ぎかと思います(偉そうにスイマセン)
独特の戦い方故にその方法(つまり沖縄空手)が批判され過ぎているように感じます。
彼以外のファイターでもUFCデビューから2連勝してる日本人なんてそういませんよ、だから我々は堀口選手は逸材だと感じているわけです。
菊野の沖縄空手を学んで以降の日本での秒殺KOを見れば沖縄空手の威力や「触れれば倒せる」がただのハッタリでない事は一目瞭然です(格闘技ファン歴3年の私には)沖縄空手を批判されている皆さんはこれらの試合を見ているのでしょうか(偉そうでホントにスイマセン汗)
また彼は沖縄空手を習いだして2年程度で、少し前に沖縄空手七級に昇級したばかりです(黒帯ですら無いんですよ!)、この時点で空手の是非を論ずるのはまだ早計かと思います。
また、たーさんが言われていう大月選手とは世界最高峰の舞台で戦っているか国内の団体で戦っているかの違いがありますので一概には論ずる事はできないと思います、菊野の空手スタイルも国内では相当効果がありました(大月選手やKrushを馬鹿にしている訳ではないです)。
ヒョードルも名前程度しか知らない菊野ファンの私は彼が沖縄空手の「スタイル」で道を切り開いてくれると信じています。
おそらく私より観戦歴の長いであろう皆さんが菊野の日本での直近数試合のKOを見て沖縄空手が使えない物だと考えたなら理由を教えて頂けると幸いです。
ごめんなさい訂正します。
返信削除確認のためにツイッターを見返していたら今年の2月9日に六級に昇級していました。
黄色の帯ですね。しかし2月23日以降は緑帯をつけています。昇級したんですかね?五級でしょうか。
仕事の一環として毎日やっているとは言え一か月足らずで昇級は早すぎるような気もしますが。空手に詳しい方がいましたらおしえてください。
最初の投稿で書きそびれたのですが、菊野選手はツイッター上のファンとの会話で廻し受けなどの空手的な防御が格闘競技で使われないのは空手がジャブやローなどの様子見や削りの攻撃を想定していないからだと言っていました。
そこまでわかっていたなら構えは普通にしたほうが良かったかもしれないですね。グローブをつけていなければ顔面を殴ってKOはありえないですし。ファーガソンにMMAにおける空手の弱点をキッチリ突かれましたね。
菊野選手がやっている武器稽古を理解できない人もいるでしょうが、あれは武器は手の延長であると考える中国拳法などでは徒手の技術を磨くためにも必要な訓練です。空手は中国拳法が源流だと言われていますからね。
また練習相手が悪いのではと言う意見がありますがゴン格での水垣との練習をはじめ国本選手や秋山選手とも練習をしているのでそんなに悪くない気もします。フェザーに落としたので川尻選手や日沖選手とやればレスリング対策、リーチ対策になりそうですね。
彼はあくまでUFCチャンピオンが最終目標だと言っていました(UFC参戦前のインタビューでもベンヘンの話をしていました)、ですのでエディさんも勝利が目的でないなら何も言う事は無いなんて言わずにガンガン辛辣な意見をぶちかまして下さいwww。
コメントありがとうございます。私としてはミンテアさんのような猛者を待っていました。
削除どうしても菊野選手の敗北と私の主張、そして他の読者様のコメントのためにここは菊野選手ファンにとっては完全にアウェーでした。そんな中、きちんと自分はこういう理由で好きだと言えるミンテアさんは素晴らしいと思います。
Valuさんからもご指摘いただきましたが、まだ琉球空手を始めて時間が経っていない過渡期なのだというのは重要なところです。これからまだ変化の可能性があるので、断ずるのは時期尚早な可能性があるからです。
UFC連勝は本当に難しいですよね。だからガッキーや岡見さんがどれだけの偉業を成し遂げてきたのか猶更痛感します。UFCではこの負けた後に持ち直せるかが一つのターニングポイントです。最悪スランプになって転げ落ちることがありますので、次の試合が一つの山場です。
練習相手に関しては、やはり日常的な練習相手にいい相手がいるかどうかではないかと思います。チーム外の人では、やはりそこまで踏み込んだことは言わないと思いうからです。なぜならメリットがないからです。だからこそ、コーチはかなり踏み込んで言わないと、それは結局コーチ自身の損失になるだけだと思います。特にWOWOWで解説していてジムで指導もしてるTKは、ちゃんと言うべきは言わないと自分に全部ツケが回ってきちゃうと思います。
最近の日本での戦績に関しては、対戦相手がどうなのだろうと私は感じました。廣田選手くらいになると判定負けをしていますし、UFC初戦ではやはり判定での勝利です。そこまでの火力がある打撃のようには見えなかったので、触れれば倒せるはちょっとアレな感じがしちゃいます。
うーむ、やはり目標はチャンピオンなんですね。正直今の段階だとだいぶ厳しそうです。ジャブやローなどの削りに対応できないことを承知で改善がなかったのは引っかかるところです。それはやはり合理性を捨てて何か他の物を優先した結果だと思うからです。
色々と情報をありがとうございました。私の中でまた一つ思索に必要な道具が増えました。またお気軽にコメントください。反対意見ってものすごく重要なので、ぜひ臆せずガンガン書いちゃってください。帯の色に関しては別に気にしなくてもだいじょぶですよw私もよくやります。完璧に確認したと思ってもなんか忘れちゃうことってあるんですよね。
最後に、今後は聖人君子のように品行方正な記事を書く所存です。一切悪意のない花のような麗しい文章を、そう野に咲くトリカブトのような記事を書きたいと思っています。なので是非ともよろしくお願いいたします。
今後は聖人君子のように品行方正な記事を書く所存です。←いやー!やめてー!w
削除再び訂正します汗
返信削除昇級以前にも黄色の帯をしていたので緑の帯はどうやら六級のもののようです。
昇級のツイートの写真で昇級証書を持つ菊野選手の帯が黄色のものでしたので勘違いしてしまいました。
話をややこしくして申し訳ないです。以後はちゃんと確認を済ませて投稿します。
身も蓋もないことを言うようですが、そもそもマッチメイクに無理があって、本人にとっての適正階級にも無理があって、その相乗で技術云々以前の問題もあったのではとも思ってます。
返信削除階級落としたら今と同じようなスタイルのままでもかなり違う結果になったりして・・・とか思ったりもします。菊野選手の次戦にはとても注目しています!
すごいいまさらですがコメントありがとうございますw
削除適正階級ではなかったというのは間違いないでしょう。体格的にライトは厳しすぎます。ましてやあのスタイルではなおさらです。
対戦相手に関してはどうでしょう。ファーガソンはこれから結構上位まで行けそうなので、たしかに荷が重かったかもしれません。でもどのみち王者を目指すならいつか当たるわけですので時間の問題だったような気もします。むしろランカーとやって負けるとかえって実力の把握が難しくなるので、自分としてはちょうどよかったと思います。
階級を落としたら少しは楽になると思いますが、パンチディフェンスがあれだと同じ結果になりそうです。アルドと対戦したらジャブでとんでもないダメージを負いそうです。
古流武術とか琉球空手ってオーパーツ的な浪漫ありますねw
返信削除大の大人がそれに生きるのってボクは好きだな~
しかも世界最高峰の舞台で自分だけがそれを実践している。
ちょっとした優越感と生真面目な性格からくる責任感。
たいへんだろうけど楽しいだろうな~、人生。
ファイターっていいな~ww
確かに浪漫ですねw
削除アッと驚くような戦い方が生まれたらすごいですよね。実際「この格闘技のこの技ってMMAで使えるんだ!」という場面はこれまでも多々ありましたからね。
これからに期待です。
菊野さんは、日頃の自意識の強さが試合が始まっても抜けきらない。その強い自意識は海外にでるとさらに増幅されている。
返信削除試合中、彼は相手プラス、客観視(ものがたり的な)とも戦っている。相手に対する集中が散漫になり、いつも一発殴られてから気づかされている。相手によって現実に引き戻されている。
本当の自分に出会ってほしい。裸になってほしい。格好なんかに拘らず。拘ることにも拘らず。勝って。