MMA Fightingより
土曜夜のジ・アルティメット・ファイター19ファイナルで、BJペンはフランキー・エドガーとの引退試合のために新たに整備された戦い方を披露する、なんてものではすまない結果に終わった。35歳のレジェンドは新しく、いささか奇異なスタンドのスタイルをお目にかけようとしたが大部分が失敗に終わったし、ペンのアップライトの構えは彼にあらゆる攻撃面における利益を供給することに失敗し、エドガーの3度のテイクダウンの試み全てに対して彼を無防備な状態に晒した。
ペンの敗北後、彼の惨憺たるゲーム・プランについての批判の大部分は彼のコーナーに向けられており、そのコーナーは彼の長年のコーチであるジェイスン・パリーロによって率いられていた。しかし、The MMA Hourの月曜版での話によると、家で見ていた困惑した視聴者の大群と同様に、まさに彼もまたペンの試みに対してがっかりしていたのだとパリーロは明らかにした。
「私があんな新しいスタイルを開発したことは絶対にないよ。」とパリーロは言った。「絶対にね。」
「私はあの試合の一週間前に、試合で彼のコーナーについてくれという電話を貰ったんだ、だから私は、私自身は、キャンプでBJ・ペンとはまったく一緒に過ごしてしなかったんだ・・・私は考える間もなくイエスと答えた、なぜなら彼は私の友人だからだ。だから私は知らなかった。彼らはそのゲームプランのいくらかを試合のある週に私に説明した、そして実を言えば私は彼のボクシング・コーチとその一週間の間ずっと一緒に寝泊まりした、だから私は彼らがやっていることが何かについて彼に聞いていたし、話していたんだ。その時点で、あらゆる修正をするのは私の役目ではないのだ、そう、『違う、違う、違う、これをやろう、あれをやろう』っていうのはね、なぜならそれをやるには遅すぎたからさ。彼はこのクソったれなことを2年間もやってきたんだ。何かね、私が試合の週にやってきてゲームプランを丸々変えるのかね?スタイルを全部そっくり変えるのかね?そんなことは起こらないだろうし、BJだって私がそうすることを望まないだろう。彼はそうなることを望まないし、彼は彼らが予定していたことをやろうとして試合に臨みたいだろう。」
パリーロ、2007年から2009年の間にあのハワイ人がUFCのライト級全土にわたって横暴の限りを尽くしていた時にペンのチームを率いていた彼は言った、彼が最初にペンの新しいアップライトの打撃スタイルに気づいて不満の声を挙げたのは、ジ・アルティメット・ファイター19の撮影をしている最中だった、しかしそれを修正するための招聘を受けることはついぞなかった、というのもある部分においてペンはそのスタイルに自信を持っていたし、二人の考えが真っ向から対立した時にパリーロを彼のトレーニングキャンプに連れていくことによって、仲間の輪にストレスを招きたくなかったからだ。
それでもなお、パリーロはペンのコーナーにつくことに同意した、またわかりきったものを見るのは「苦悶」だったと彼は言った、そしてエドガーは3ラウンドに渡って実に手際よくペンを破壊した、グラウンド打撃による陰鬱なヘイルストーム(雹の土砂降り)の下で彼が止めを刺されるまで。
「皆と彼らの母親は私に電話してこう言うんだ、なんだあのザマは?」とパリーロは言った。「彼らは続ける、何だよあのザマはよ、ジェイ?あれは何だ?そして私はこんな感じだ、知らないよってね。もし君がそれをテレビで見られたら(仕事ではなく)、私は観客があれをどんなふうに見ているか想像がつくよ。だがわかるだろ、あれがBJなんだ。BJは頭の中に何かしら考えがあって彼はそれが好きなんだ、そしてそいつはジムの中では彼にとってどうも役に立っていたらしい、だから彼はそれで行きたいと思ったんだ。」
「私は彼に膝を曲げてほしかった、それをボクシングではパンチの上に座ると言うんだ、そうすれば足を使うことが出来る、頭を動かすのを助けるために、フットワークを助けるために、これらすべてを助けるためにだ。彼はそのスタイルがもう好きではないと言うんだ、なぜならそのスタイルは彼をあまりにも疲れさせてしまったからだ。だから結局のところ、私に何が出来た?彼は私の友人で私は彼をサポートしなければならなかった。私はこれまでもそうだったし、これからもいつだってそうさ。」
その試合はペンのフェザー級における最初にして唯一の登場となり、その後感情的になったペンはミックスド・マーシャル・アーツからの完全な引退を表明した。しかしペンのエドガーとの最初の2戦とは違い、今回のハワイアンは大差でアンダードックとなっていたし、2年間動きが無かった上に彼がここ6回の挑戦の中で勝ったのはたったの一度だけだった。
パリーロが特に言及したのは、ただ負けたからというだけでペンが145ポンドで「いささか枯渇したように感じた」のが、ただちにより下の階級が悪いアイディアだったということを意味するわけではないということだ。むしろ、最初からその試合が番組で宣伝されていたことがそのような惨めな結果を導いたのだ。
「後付けの考えになるが、私にこいつを話させてくれ。」とパリーロは言った。「私はボクシングのゲーム出身だ、オーケー?あらゆる選手、あらゆる偉大なる元王者は引退を決心し、それから復帰したがるんだ、2年後に彼らは復帰したがるのだ、彼らのマネージメント、彼らのプロモーター達、それが誰であれ・・・君がもしマネージャーなら大抵の場合は、君がする主な仕事はこの男の錆つきを振り落すことだ。君は彼を世界でNo.2の男と一緒にそこに置かないのだ。元王者だった選手で、一度カムバックし、過去に一度も戦ったことのない階級に来て、2年間の錆を振り落す最初の時に、世界で2番目の奴と戦おうとするやつを私は一人として知らない。それは理に適っていないのだ。」
「145ポンド?私は知らんが、良い階級に違いない。つまり、もし彼が後で適切に水分を戻す方法を知っていると感じていて、私たちがトップ20の奴と戦うのであればね、その男は、私たちが君がいる場所だと見ているのだよ、BJ。今もなおタイトル戦のために活動していたり、人々が世界でNo.2かNo.3と考えているような奴ではないのだ。どんなファイト・ゲームにおいても、そもそもの初めから修正するというのは難しいものだ。」
だが極論を言えば、それがBJ・ペンに当てはまるだろうか?もし君が復帰を考えているとして、さらに君が戦おうとしている男が既に2度自分を倒しているのであれば、どうしてトップに挑戦しないだろうか?
ペンにまつわる偉業が非常に名高いのもそれが理由の一つだろう、もっとも、それはペンが結局のところキャリアを通じて思ったよりも成績が悪かったと皆が感じている理由の一つでもある。つまりもし彼が一つの階級と一つの組織でずっと続けていれば、彼は過去最も偉大なるファイターの一人となっていたに違いない。
「それは選手がどのように扱われるのかという点に帰結するのだ。」とパリーロは言った。「いつだってそこに帰結するだろう。君は自分のところの奴を守らねばならない、だがBJはほとんどの時間、自分の船を自分でかじ取りしていた。BJよ、それは大変だろう、彼は本当にそういう奴では・・・彼は挑戦が好きなんだ。誰が最強なんだ?クソ、私はその男と戦いたいってね。『誰が最強なんだ?ああ、ケイン・ヴェラスケスか?私は彼と戦いたい。』彼は230ポンドだぞ、BJ。『わかってるさ!あいつが何だってんだ!俺はあいつのケツを蹴り飛ばしてやるぜ!』そいつが皆が彼を死ぬほど愛してやまない理由の一つさ、正直になろうじゃないか。だがそうさ、私は信じている、彼には成績をもっと伸ばす方法があったに違いないと。」
「だがそんなことは関係ない。その方法はもう手遅れだ。彼はディエゴ(サンチェス)からフランキーに行くことを決めた、そしてフランキーに2敗した後、私が思うに彼はこのクソを決断したんだ、自分は170ポンドに戻ろうとね。あの子の考えを理解するのは難しいんだ、彼はとても感情の起伏が激しいからね。」
彼の悲しき最後の歌にも関わらず、ペンは輝かしき偉業と共にそのスポーツから退場する。彼は軽い階級における先駆者の一人であり、170ポンド以下で初めての本当のスターだった、そしてずっと一組のフォーオンス・グローブを着けて「ファイター」という言葉を最も体現した男の一人だった。ペンはいつだって仕掛けるコツをわかっていたし―時折大成功して―まったく信じられないほどだった、それは時としてパリーロを激怒すらさせるのだ。
だから彼のお気に入りのペンの思い出について尋ねられた時、パリーロの返答は告げていた「全部だよ」と。
「あのショーン・シャークとの試合は本当に(最高だった)。彼がショーン・シャークを倒した時、私は彼をジェンス・パルバーとジョー・スティーブンソンを通じて改善していたんだ、彼がタイトルを勝ち取った時に、私たちはショーン・シャークとの試合のために私たちが一緒に作り上げたものに本当に馴染んでいた。そして彼はショーン・シャークの耳を殴って千切った。彼はうまいことやりやがった。彼は出て行って相手のミスを誘い、あのジャブを叩き込み、彼をぶっ壊してやっつけた。それは詩的だった。」
「私はたった一人で裏のロッカー・ルームに戻ってまさに・・・誇らしかった。私は思い出すよ、私は一呼吸おいてから言ったんだ、これが俺たちのやってきたことだ、これが俺たちが準備してきたことだとね。」
「それからまったく突然に私はひっぱたかれたのさ・・・畜生め、私たちはGSPと戦っていたんだ。クソッタレ!」
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というわけでBJペン全盛期にペンのコーチをされていたジェイスン・パリーロ氏の、エドガー戦でのペンのスタイルに関するコメントでした。
ワイドマンとマチダが素晴らしい激闘を繰り広げたその翌日、あまりにも悲しい試合が行われました。軽量級の英雄フランキー・エドガーとUFC軽量級のレジェンド、BJ・ペンのTUFコーチ対決です。契約体重はフェザー級、BJ・ペンにとっては初めての階級でもありました。
その結果は酷いものでした。オッズ差はペンが4倍近くでしたが、内容的にはそれ以上の差があるものだったと思います。ペンの体は絞れていましたがハリが無く、表情にはあまり覇気がない印象でした。そしてシェイプの悪さを遥かに上回る最悪なものが、彼の珍妙な構えでした。
両手を顎の下にぶりっ子の女の子のようにぴたりと添え、体はほぼ直立、足のスタンスは狭くて膝を曲げずに棒立ちのような状態のまま、細かくその場でステップを踏むというものです。この構えはパンチに体重が乗らず、足も使えず、ボディワークも使えず、そしてタックルを切るのに不向きでした。
当然、試合は一方的となりました。私が見ていた限りでは、恐らくペンの有効打はほとんどありませんでした。打撃もひどく軽かったように思います。エドガーはいつもどおり、サークリングから素早い飛び込みで間合いを詰めてからのコンビネーション・ブロー、そしてすぐに離脱、隙を見てTDというスタイルでした。何より恐ろしいのが、登場したばかりのころは斬新で最先端に見えたエドガーのスタイルが、久しぶりに見た時にすでに時代遅れのものに感じたことです。わずか2年ほどでエドガーのスタイルですら古くなりつつあることに私は驚くと同時に、そのスタイルに過去2戦以上に対応できないままのペンを見てとても悲しく感じました。
どれくらい悲しかったかというと、ワイドマンvsマチダの記事を書く気力を失いかけたくらいです。私はエドガーが大好きで、彼が最初にBJ・ペンを打ち破った時に一発でファンになりました。新しい時代の到来だと感激したものです。以来熱烈に応援し続けています。そのエドガーが久しぶりに圧勝、それもパウンドでTKOなのですから本来ならば大喜びしているはずです。しかし私ははしゃぐ気になれませんでした。
BJ・ペンは血だるまにされ、人生初のTKO負けを喫した後に言いました。「自分は今日ここにあがるべきではなかったのだ」と。彼もわかっていたのかもしれません。それでも金網への未練を断ち切れず、過去判定で議論を巻き起こしつつも2敗を喫したエドガーと対戦することで、その未練に蹴りをつけたかったのかもしれません。
一時代を築き、そして今なおファンの多いレジェンドのあまりの負け方に観衆は悲しみ、そして一部の人は激怒しました。なんであんなことになってしまったのだ、と。そして怒りの矛先が向いたのが彼のコーナーであり、そこにいたセコンド陣のリーダー格であるジェイスン・パリーロでした。
ところがジェイスン・パリーロが明かした所によれば、彼が試合に呼ばれたのは何と試合直前だったということです。試合の1週間前にセコンドを依頼され、それからようやく彼はあの戦い方に関する説明を受けたというのです。当然ながら、もうパリーロに修正する時間は残されていませんでした。
そして試合前の段階、TUFが報道された時点でパリーロは既にあのスタイルの問題点に気づいてクレームを入れたようですが、ペンはパリーロの招聘をしなかったことも明らかになりました。その理由は二つ、あのおかしなスタイルをペンが気に入っていたことと、パリーロを呼ぶことで今のチームに亀裂が入ることを恐れたからです。
パリーロは結末を予想していたようです。それでも彼はセコンドを引き受け、どうなるかわかりきっていた友人の末路を苦悶しながら見届けました。パリーロは言います。ペンにはもっとうまくやる方法があったはずだ、と。しかしそうはなりませんでした。時計の砂も全て落ち切りました。何もかもがもう終わってしまったのです。
このニュースを取り上げた理由は、今MMAがチーム戦となっていること、そして選手自身が指揮をとることはメリットもありますが、一方で弊害も大きいということを提唱したかったからです。
パリーロ氏の言を信じるならば、ペンの失敗は自分がトップとなってかじ取りをしていたことでしょう。パリーロ氏はあのアップライトの構えが、ジムの中では機能していたのだろうと指摘しています。当然ペンのキャンプにはボクシングコーチがいますし、ボクシングの技術から考えればあの構えは機能しないことがすぐにわかったはずでした。しかしそれを誰も指摘しなかったことになります。指摘しなかったどころか、ペンが気に入っていたところからもたぶん周囲はペンの機嫌を損ねないように合わせていた可能性すらあるでしょう。
145ポンドという体重に落としたのも、パリーロ氏は負けたからと言って悪いわけではない、むしろ良かったはずだとしています。もちろんペンが正しい減量知識を持っていたら、の話です。裏を返せば、ペンは減量を失敗しているとパリーロ氏は感じていたのかもしれません。ペンは元々スタミナに不安のある選手です。どれくらい不安があるかといえば、膝を曲げるという一般的な構えを「疲れるから」という理由でやめているくらいないのです。正しい減量知識が怪しいままに落とせば、彼のスタミナは絶望的なものとなることは間違いないでしょう。体格的にペンは本来フェザーくらいが適正だと私も思います。だから適切な減量さえできれば、フェザーの方が楽だった可能性は高いのです。
またマネージメントも最悪でした。パリーロはボクシングを引き合いに出して、もし自分がペンの再起戦を組むならば、ランキング20位くらいの奴からやらせるだろうと言います。新しい階級、2年のブランク、新しいスタイル、それらをすべて考えた時にまずやるべきことは体についた錆を落として修正する作業であり、いきなりトップランカーを相手に挑むのはありえないのだと。
一方で、それがペンの魅力であったともパリーロ氏は認めています。ペンはそういった無謀ともいえる挑戦が好きであり、それが彼の魅力の源だったのです。最強と戦いたい!ケイン・ヴェラスケスが今最強なのか?じゃあぶっとばしてやるぜ!この無邪気とも無謀ともいえる彼の性格こそが、魅力でありネックだったのは万人が認めるところでしょう。この性格がマイナスに出たのがエドガーとの再戦であり、ウェルター級転向だったのだと思います。
実際、ペンの欠点を理解してウェルターには転向させず、フェザーが出来た時にすぐに階級を落とさせて次々と現れるMMAの新戦法を習得させていれば今でも十分コンテンダーだった可能性はあります。ウェルターにあげて体格やリーチで劣る中、あんなに一方的に殴られ続ける必要はなかったのです。ペンはウェルター級で相当なダメージを負っています。GSP戦、ニック戦、そしてマクドナルド戦はひどいものでした。あれらの試合は確実にペンの寿命を縮めたでしょう。
人間は案外自分のことはわからないものです。他人の分析にはそれなりに自信のある私も、いざ自分の事となるといまいちわからずにへまをやらかすことも多々あります。他人からここがいいよと言われてもピンとこなかったり、逆に自分が自信満々なことが全然ダメだったりということもしょっちゅうです。だからこそ、信頼できる監督を見つけるのが重要になってきます。
先日GSPのドキュメンタリーを見ました。それを見て感じたのが、彼のチームメイトの優秀さです。ヘッドコーチとして全体を統括するフィラス・ザハビを始め、柔術兼戦術指南のジョン・ダナハーなどです。特に見ていて一番重要な役割を担ってそうだなと感じたのはダナハー氏です。彼は間違いなくとんでもなく頭がいいと思います。戦術的な事、戦いでの駆け引きのコツなどは恐らく彼が指導しているのではと推測しています。ちなみにダナハー氏はミドル級王者のクリス・ワイドマンにも柔術を教えています。
GSPはそれらの優秀なスタッフ達にかなりの部分を委ねているように思いました。可能な限り第三者に作業を分担してもらい、そして自分がやるべきことに集中できる余裕を確保しているのだと思います。ましてや各分野の細かい技術などに関しては、自分で研究するよりも専門家に見てもらう方がいいでしょう。見てもらったうえで、最終的に自分がそれをまとめあげれば効率がいいわけです。GSPはスタッフ皆に師事しているという印象でした。あれだけの立場に居ながら誰かに頭を下げて指示を乞うと言うのはよほどの謙虚さと強さへの貪欲さがなければできないことです。
何でも一人でやるのは気楽かもしれませんが効率は悪いです。ただ、性格的に監督的な人間を置いてその指示を聞くのが嫌だと言う人は結構いるのではないでしょうか?BJペンは間違いなくそうだったのでしょう。たとえ失敗してもいいから自分のやりたいようにやる、というのも一つの選択肢です。しかしそれが結果的にお山の大将になり、引退試合であのような悲しいスタイルに行きついてしまうことになる可能性も高いのです。
強さとは何かといえば、ただ金網の中だけのことではないのです。たとえば練習方法や練習相手、練習場所のチョイスを始め、誰に何を習うのか、どういうスタイルを目指すのか、組織をどういう構成と命令系統にするのか、適正な体重と減量方法、健康管理、そして対戦相手選びをはじめとしたマネージメントなど、これらが巧く出来るかどうか、それも強さなのです。そういう頭の良さも強さであるというより、むしろこちらのほうが強さを求めるなら重要なのです。そしてこれらすべてを一人でやるのは、どんな優秀な人間でも恐らく不可能です。だからこそ適切な分業と客観的な視点が必須なのだと思います。
選手が最前線で刀を握って戦う役目なのであれば、やはり戦場を見回してどちらに向かうか、誰とどう戦うかを支持する人間を置くほうが勝率は高いと私は思います。いい勝ち方をする選手の多くが、「作戦をきちんと遂行できた」と発言することからもそう感じます。
パリーロ氏が言うところによれば、ペンは恐らく自分がかじ取りをするようになってから、2年間もあのふざけたスタイルをやってきたのだろうと吐き捨てます。昔共に戦って栄光を勝ち取った親友からすれば、勝利からは程遠い自己満足のあのスタイルは耐え難いものだったのかもしれません。
BJ・ペン、凶悪な強さを持つハワイの英雄はこの試合で引退することになりました。今まで素晴らしい激闘を見せてもらって本当に感謝しています。願わくばもっと彼の活躍を見たかったですが、彼の体には相当なダメージが蓄積しているでしょうし、適切な判断だと思います。確かに不器用だったかもしれません。しかしそのチャレンジ精神がMMA人気の起爆剤となったのもまた事実でしょう。だからこそ、彼の引退試合から得られた数多の教訓を無駄にしてはいけないとも思います。
BJ・ペン選手、今までお疲れ様でした!
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やっぱエディさんの翻訳は良いですね。
返信削除この記事は見落としていたので非常に嬉しいです。
同時に偉大なレジェンドの落日を今一度実感してしまいますね。
今年も戦いの舞台から降りる決断をする選手が多い年になりそうです。勇姿を観れなくなる辛さはありますが、これからの人生を大切にしていって欲しいですね。
コメントありがとうございます!paky21さんに褒められるとまた翻訳を再開したくなってしまいますwもっとも、今の大会数だとまず無理ですが・・。ちょっと今回のBJペンに思うところがあったのと、記事が中々面白かったので無意識に翻訳していました。
削除これからごそっとベテランが一気に引退しそうですね。ドーピングチェックも厳しくなりましたし。ただ競技の特性上他の競技よりも引退が早い方がその後の人生にはプラスだと思うので、ファンとしては複雑ですし寂しいですが少し早いくらいの引退がいいんだろうと思ってます。
翻訳は時間も労力も大変でしょうし、のんびり新作を待っています。無理はしないでくださいねヾ(^◡^。)
削除大会数、増えましたねー。今年はUFCも大会数が増えると共に、新顔の選手が非常に増えた印象があります。毎大会ほぼ無敗のイケイケファイターが現れては派手にデビューするor派手に散っていくのが凄く印象的です。直近だけでもカルロス・ディエゴ・フェヘイラやロブ・フォント、アレックス・ホワイトなど印象的で魅力的な選手がたくさんいますね。
引退する者が多ければ同時に新顔も増えてくる…世代の移り変わりを感じます。チェックしきれなくてファンとしては嬉しい悲鳴ですけれども!w
試合は一瞬の素晴らしく尊い閃きですが、私生活はそれ以上に大事な長く続いていく道ですからね。檜舞台を自ら降りることもまた、勇姿なのだと感じます。
今返信してる時もピケットとマッコールの試合を見ているくらいです。本当に大会多いですよね。賛否両論ありますが、感想記事が間に合わないということを除けば嬉しい限りです。自分も新人登場が好きなので新陳代謝をどんどん進めてほしいです。個人的には派手に散っていくのが結構好きですw
削除そして案の定、paky21さんが挙げられた選手がロブ・フォント以外わかりませんwさっそくチェックしてきます!
ずいぶん経ってしまいましたが、3人について書いてみました。(名前にリンクをつけました)
削除お暇なときに読んでやってください(笑)
わーい、ありがとうございます!全部読んじゃいました、なんという情報量!前から不思議だったのですが、paky21さんはこういうのどこで調べているんでしょうか?それも有名選手ではなく、新人のこういう情報は中々集めにくいはずです。
削除気になるなー、教えてほしいなー(チラッ
最後まで読んでくれてありがとうございます~(^◡^⊹)
削除読みやすいように情報切り詰めて書いたつもりだったんですが…やっぱり長くなっちゃって(^ㅂ^;)ヾ
もっと選手の魅力をビシッと要点を押さえて伝えられるようになれるといいんですがね~。それが目標です。
まさか情報量でエディさんに褒められると思わなかったのでヒェ~と焦ってます(笑)今回の元記事も見落してましたし、「みなさん物知りだなー」とか思っているくらいなんですよ~;;
うーん…UFCと契約できた選手達は、地元のメディアから取材が入るので、そういう記事を参考にしています。海外のMMAファンサイトにも面白いエピソードが書いてあったりしますね。
でも結局はテーマが大事だと思ってます。どこに着眼点を持って情報集めをするかで、良くも悪くも得られる情報は大分変わります。自分も博識ではないですが、自分のテーマで集めた情報には自信が持てますしね。
これくらいでギブアップです!(笑)
はじめまして。
返信削除いつも楽しく拝見させていただいています。
自分もエドガー君が大好きで、ジジイのBJをとことん痛めつけて欲しいと思ってましたが
観戦後の感想は全く同じでびっくりです。
こうなるともう、
試合後自身の姿をどのように描いていたのかペンに聞いてみたいですね。
自分は「判定負け~俺頑張った引退」or「何も描けてなかった」としか考えられません。
英雄の去り際としてはいささか寂しい気もしますが、
この記事を見てBJの魅力を再認識できました。
過去2勝した相手が何のプランもない(?)と分かった後のエドガーの介錯ぶりは見事でした。
まだまだ進化して、上位で頑張って欲しいですね。
自分もエドガーの完勝を望んでいたのですが、なんだか寂しいと言うか全然喜べませんでした。それはエドガー自身も同じだったようです。
削除自分の考えたやり方でやって負けてもしょうがないというところはあったかもしれません。昔のような粘り強さも感じませんでしたので。本当ならば、やはりデイナに引退を促された時にそのままリタイアするべきだったのかな、と少し思ってます。
そしてエドガーは一切手を抜きませんでした。本人も多少気が引けるところはあったようですが、試合中は少なくともまったく容赦なく攻め続けてくれたのでますます好きになりました。あそこで手心を加えたら私はエドガーのファンをやめていたと思います。それはペンに対する侮辱になるからです。やはりエドガーもまた英雄でした。
まだ伸びしろありそうな感じもするのでエドガーにはさらなる飛躍を望んでいます。というかできれば階級をもう一個落としてほしいですw
恥ずかしながら自分はこの試合を観ていません。内容を知って悲しくなったからです。BJは天才過ぎたのかもしれません。有名な打撃コーチが1日で教えることが無くなったと言い、柔術の師匠であるデヴィッドカマリロがあるパスガードの有効性を証明するためにBJに本気でパスをしかける。BJのガードが強すぎてカマリロ根負け。以降二度とパスガードできず。といった天才エピソードを観るとBJが自分の感性を絶対的に信じてしまうのは仕方がないのかもしれません。
返信削除GSPは自分のことを才能がないと思っているから奇跡的な存在だったのかもしれませんね。
GSPドキュメントで一番注目したのはリハビリの内容でした。あれぐらい精密かつ徹底しないとかつてのパフォーマンスは戻らないのですね。
神の子もこれぐらい徹底したリハビリ環境にいればと思うと無念です。
全盛期の強さはその逸話を真実と信じさせるに足るものでしたね。ただ天才ほど、一度歯車がずれた時に修正は難しいのかもしれません。確かにGSPは自分を凡人だと思ってる節があります。ダナハー氏も何かに突出してるわけではないと言ってました。それがあの狂気じみた練習量を生み出しているのでしょう。
削除リハビリはすごかったですね。なんかもう設備から違いました。私には拷問にしかみえませんでしたがwえ、あれ怪我した人にやらせるの?ってポカーンとしてました。
"今日ここにあがるべきではなかった"
返信削除と試合後に言っていますが、それ以降の発言で、以下のような発言もmmafightingかmmajunkieの記事で取り上げられていました。
"今日試合に出させてもらえたことをダナには感謝している。自分には今日この場が必要だった。そうでなければ、今後ずっと、自分はもっとやれたのではないか?もしやっていたらどうなっていたのだろうか?と考え続けていただろう。この幕引きが自分には必要だったんだ。"
この発言をみかけたとき、試合内容と相まって、勝てればそれにこしたことはないが負けてももういいんだって思っていた部分があったのではないだろうか?と私は思いました。
まぁ、今はただただお疲れさまでしたと思うばかりです。
どんなに無様に負けてでも、やらずに後悔して生きていくよりはやりきって引退したかったんですね。やはりキラーせんとくんことペンは最高にかっこいいです。試合中ににじみ出ていた悲壮感はきっとそれが原因だったのでしょう。
削除ほんとうに、今はもうゆっくりと休んでほしいです。